筆者がSNSを開くと、理想のスタイルを維持する美しい女性や、すてきなホテルの動画、風光明媚な観光地などがおすすめに登場する。そのたび「私もこうなりたい」「すごいな」「行ってみたい」と思い、「いいね! 」を押している。
そんな中、特に熱い「いいね! 」を押すコンテンツがある。「雨キャンプ」だ。投稿につづられる、人の少ないキャンプ場で雨の音に包み込まれる、優雅で癒される先輩女子キャンパーたちの素敵なひと時。そんなひと時を実際に味わいたいと思い、筆者も雨の日をねらってキャンプに行ったことがある。しかし、現実はすばらしいことだけではなかった。
今回は、実際にやってみなければわからない雨の日キャンプのしんどい体験談を3つ紹介していく。
■焚き火の火つけに苦戦
雨の日のキャンプ場に到着すると、晴天時よりも濃い草木の香り、湿った少し重い空気の中、まるで自分が森の一部になったかのような非日常感を味わえる。
しかし、この湿った環境はキャンプで大切なあることの妨げになる。そう、焚き火だ。
ただでさえ初心者には難しい焚き火の火つけだが、筆者はつい、いつものクセで設営や準備の間、薪を濡れた地面に置いてしまった。濡れた薪は燃えにくいだけでなく、煙が多く出て苦戦した。伐採後、燃えやすいよう乾燥させてある薪も、湿らせてしまっては台無しだ。雨の日は薪を台の上に乗せるなどして地面から離し、濡らさない工夫が必要だ。
■雨の音がうるさくて眠れない
雨の降るキャンプでは、眠るときはポツポツ、時にザーザーという雨音が子守唄のように、ときにヒーリングミュージックのように聞こえる。そして、心地よい音に包まれて眠りにつく…… はずだった。
しかし、実際にはうるさすぎて眠れない! 眠ろうと横になったときは、雨の音が新鮮だったが、さすがに一晩中雨音を聞きながら眠るのは難しく、寝不足になってしまった。
筆者は普段から音が気になって眠れない体質で、テントに打ちつける雨の音がどうしても気になってしまった。もし、同様に眠るときの周りの音が気になる方は、耳栓などで防音対策をするか、思い切って車中やロッジなどに寝床を確保するのも一案だ。