10月に入り、山々から続々と紅葉の便りが届くようになってきています。9月29日、すでに紅葉のピークを過ぎた北海道、大雪山の「赤岳」へ登ってきました。

 当日は朝からすっきりと晴れ渡った絶好の登山日和。山肌に輝く彩りと、登るにつれ変わりゆく周囲の山並みの眺めを終始楽しめたうえ、人気を集めているシマリスの愛くるしい姿も見ることができました。

■林道は紅葉のピーク! わき見運転注意

ドライブしているだけでも楽しい林道。未舗装の部分が多いですが、路面状況はすこぶる良好でした

 北海道の中央に位置するのが大雪山で、その山の一つが赤岳です。このところすっかり冷え込みが厳しくなっており、朝6時、標高800mあたりで約8℃でした。道中の「層雲峡」はその名の通り、うっすらと層雲がたなびいています。

 直接、赤岳へと向かう登山口である「銀泉台」を目指して車を走らせました。林道はまさに紅葉真っ盛りで、低い朝の日差しがまばゆく木々の彩りを輝かせています。大部分は未舗装のグラベルロードです。比較的道幅はありますが、カーブが連続する山道です。わき見注意で慎重に運転して駐車場へ。広いスペースですが、すでに埋まりつつありました。

■紅葉に導かれるように歩き出す

黄色く色づいた明るい森を行く。華やいだ気持ちにさせてくれます

 登山口は、すくっと伸びたカンバの木立がまるでプロムナードのようになっており、黄色い葉が華やかに風に揺れています。ひと登りすると、斜面の途中から彩り豊かな山肌が視界に飛び込んできます。銀泉台からの登山道は、第一花園、第二花園、駒草平など、急な登りの後にはトラバースや平らが交互に現れるので、休憩のリズムも作りやすいです。

広い斜面をキャンバスにした鮮やかな紅葉。秋の登山は目の保養になります

 ひと登りした駒草平や奥の平にはウラシマツツジがまだ赤い彩りを残しており、目を楽しませてくれました。斜面に沿って視線を下へ向けると、山肌の紅葉が秋の低い光に輝いており、ついカメラを向けてしまいます。