■自転車と登山で、標高3,000mの世界を満喫

乗鞍エコーラインの終点から、鶴ヶ池と畳平を望む

 位ヶ原山荘を越え10分ほど漕いでいくと、森林限界を超え、圧巻の山岳風景が広がる。そこから力を振り絞ってペダルを漕ぐこと30分、乗鞍エコーラインの終点だ。「鶴ヶ池(つるがいけ)」とその先に見える畳平の風景を眺め、しばし登り切った喜びを噛みしめる。

 筆者は三本滝レストハウスから休憩を含めて2時間30分ほどかかってしまったが、競技会では乗鞍観光センターから1時間足らずで走破する人もいるとのことだ。

登山道から自転車で上ってきた乗鞍エコーラインが見える
剣ヶ峰から歩いて来た稜線を望む
乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰の標識

 畳平から先は自転車を停めて、登山道を歩いていく。最高峰の剣ヶ峰までは1時間30分の短い行程で、40分ほどは整備された道が続く。「肩ノ小屋」から先は足場が悪くなるため、登山靴で行くことをおすすめする。

 肩の小屋から40分ほど登ると「蚕玉岳(こだまだけ)・標高2,979m」に到達する。そこからさらに10分ほどで、剣ヶ峰山頂に到着だ。

 山頂からはよく晴れた日なら、北アルプス、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳など日本の名だたる山々を見渡せる。筆者が登った時はガスに包まれてしまったので、またいつか再訪したい。

 

【畳平から剣ヶ峰往復コース】所要時間
畳平 (0:00) → 肩ノ小屋 (0:40) → 蚕玉岳(1:20)→剣ヶ峰 (1:30) →蚕玉岳(1:40)→ 肩ノ小屋(2:20) → 畳平 (3:00)
歩行距離: 約5.5㎞
累積標高差: 登り420m、下り420m
合計所要時間: 3時間00分

■秋深まる乗鞍岳を楽しもう

畳平から乗鞍スカイラインを望む

 乗鞍岳では9月の下旬頃から紅葉が始まり、段々と標高を下げながら木々が色着いていく。乗鞍エコーライン、乗鞍スカイラインはともに10月末の冬季閉鎖まで通行できるため、紅葉を楽しみながらのサイクリングと登山が可能だ。

 9月以降は気温も下がってくるため、自転車の場合は下りの時に身体を冷やさないためのグローブや上着などの用意を忘れずに。また、天候によっては冬季閉鎖直前のタイミングに降雪する可能性もあるため、行く前に必ず天気予報を確認しよう。

●施設名 乗鞍畳平バスターミナル

住所 〒506-2254  岐阜県高山市丹生川町岩井谷1223
電話 090-3483-3192

ホームページURL http://norikura-bus.com/

●施設名 三本滝レストハウス

住所 〒390-1520  長野県松本市安曇
電話 0263-93-2814

ホームページURL https://norikura.gr.jp/content/sanbondaki-resthouse/

※営業日時はホームページよりご確認ください

※この記事の情報は2024年9月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。