■瑞牆山荘バス停(駐車場)を出発!  富士見平小屋へ

 瑞牆山荘前で準備を整えたら、まずは富士見平(ふじみだいら)小屋を目指そう。丸太で作られた階段や、柔らかな木漏れ日の中を歩くこと約1時間で到着する。ここまでの道のりは勾配も比較的緩やかなので、つい早足になりがちだが、呼吸を乱さないよう歩調を緩めて歩こう。

 富士見平小屋の少し手前に「富士見平湧水」という水場がある。枯れ葉や砂利をろ過してくれているので、水筒に余裕があれば汲んでいこう。

 富士見平小屋は、登山者の宿泊や食事休憩を受け入れてくれる頼もしい存在で、瑞牆山と、お隣の金峰山登山の拠点として利用する人も多い。特に、静かな林間スペースに設けられたテント場は人気で、筆者が富士見平小屋に立ち寄った際も、いくつかのテントが張られていた。

富士見平小屋のテント場には色とりどりのテントが立つ

■富士見平小屋から瑞牆山山頂へ

 山小屋の脇をすり抜け、穏やかな流れの沢を越えたら、奇岩・巨岩が待ち受ける登山道の始まりだ。所々木々の合間から、白い花崗岩の岩稜が顔を覗かせ、登山者を楽しませてくれる。岩石の間をよじ登るような登山道には悪戦苦闘させられるが、麓で見上げた岩々が徐々に近づいてくるのが分かり、山頂への期待も膨らんでいく。

 ひときわ大きな岩山をはしごで登りきると、ついに山頂に到達、まさに麓で見た岩稜の頂だ。岩々が折り重なるようにして山頂を形成しており、周囲は見渡す限りのパノラマ絶景で達成感もひとしおだ。

■季節を変えても楽しい瑞牆山

緑と花崗岩が織りなす景観は、瑞牆山ならではだ

 鮮やかな緑と花崗岩(かこうがん)の白が美しく映える景観が、夏の魅力だ。一方、秋の紅葉シーズンでは、山頂から見渡す山々に赤や黄色に紅葉した木々が花崗岩の周りを彩り、こちらも美しい。

 また、お隣の金峰山にチャレンジし、瑞牆山の山容を遠くから見渡すのも、楽しみ方のひとつだ。

 都心からのアクセスも良く、美しい山容と、山頂の絶景が魅力の瑞牆山。ぜひチャレンジし、その足で花崗岩の頂に立ってほしい。

●【MAP】瑞牆山荘駐車場

●【MAP】瑞牆山