■「駒ケ岳(こまがたけ・標高1,685m)」を経て、日本百名山と上毛三山のひとつ、赤城山最高峰「黒檜山(くろびさん・標高1,828m)」の頂へ!

黒檜山山頂の鳥居が出迎えてくれる

 地蔵岳から続けて登る場合は、大洞バス停から10分ほど歩けば「駒ケ岳・黒檜山登山口」にアクセスできる。黒檜山のみチャレンジする場合は、あかぎ広場前バス停、またはあかぎ広場駐車場から、同登山口にアクセスするとよい。

 こちらのコースも地蔵岳と同様、開始早々やや急坂から始まるが、登山道の状況はこちらのほうがしっかり整備されているので、初級者でも問題なく楽しめるだろう。

 登山口から約70分で駒ケ岳山頂だ。山頂では景色はもちろんのこと、赤城山の火山活動について記した看板もあり、長い年月をかけて誕生したカルデラ湖の成り立ちを学ぶことができる。

 駒ケ岳からさらに進むこと50分。いよいよ赤城山塊の最高峰、黒檜山が近づいてきた。標識も、あとわずかで山頂だと伝えてくれる。しかし登頂の前に、ぜひ絶景スポットに寄り道してほしい。「山頂まであと5分」と知らせる看板とともに案内表示があり、「絶景スポットまで60歩」とある。60分ではない、60歩だ。そこでは、電波塔の立つ地蔵岳と小沼、さきほど歩いてきた駒ケ岳が一望できる。

これまでの軌跡を振り返ることができる展望スポット

 ここまで多くの絶景に目も肥えていることだろうが、黒檜山からの絶景は、北側が見どころだ。雄大に広がる尾瀬と、そこにそびえる燧ヶ岳(ひうちがたけ)と至仏山。右手に目を向ければ、関東最高峰の日光白根山の姿も認められることだろう。

 堪能したら、大沼に向けて下山しよう。湖畔ではボートを楽しむもよし、茶屋のかき氷でクールダウンもできる。

【あかぎ広場駐車場から黒檜山の周回コース 所要時間】
あかぎ広場駐車(0:00)〜赤城駒ケ岳登山口(0:05)〜駒ケ岳(1:10)〜黒檜山(2:10)
黒檜山(2:10)〜黒檜山登山口(3:20)〜赤城神社(3:35)〜あかぎ広場駐車場(3:50)
歩行距離:距離5.0km
累積標高差:約572m
往復所要時間目安:3時間50分

見るからに涼しげなブルーハワイとレモンのかき氷

■この時期見られる夏の花とともに、山頂からの景色を楽しもう

 赤城山は1年を通して楽しめる日本百名山だが、やはりおすすめは夏の花が咲き誇るこれからの時期だろう。紫の大きな花を咲かせるノハナショウブ、白い線香花火のようなカラマツソウ、ミツバチが群がるシロヤシオ。つい足を止めてしまう花々がそこかしこに咲いている。ぜひ魅力あふれる夏の時期に黒檜山の大展望を楽しんでほしい。

線香花火が輝いているように咲くカラマツソウ
登山道の至るところに群生しているシロヤシオ

●【MAP】大洞駐車場