■季節を選ぶ半自立式テント、メッシュ部分が多くて寒い

テント本体のみだとこんな感じ。メッシュ部分が多い

 以上、軽量でありながら居住空間が広いメリットをお伝えしたが、デメリットもある。それは本体のメッシュ部分が多いことだ。

 テントを張ったのは5月下旬。奈良県にある日本百名山「八経ヶ岳(はっきょうがたけ・標高1,915m)」のテント場。おそらく夜中の気温は一桁台であっただろう。筆者はダウンジャケットを着て、モンベルの3シーズン用ダウンシュラフで寝たが、夜中に寒さで目が覚めた。カイロで体を温めてようやく眠りにつけた。装備の違いはあるかもしれないが、別の登山用テントで寝ていた友人は寒さを感じなかったという。

 寒いからといって、夜寝るために防寒着を必要以上に持っていくのは軽量テントを購入したのに本末転倒だ。使用するには、季節や場所を選ぶ。おそらく筆者は夏季限定使用になりそうだ。

 またポール3本で本体を吊り下げるため、片方の短辺だけ自立しない半自立式テント。設営するには必ずテンションをかけて自立させる必要がある。ペグが打てない、ペグ代わりになる石がない場所では設営できないといった不便な点もある。

■結果的に、買って大正解!

 テント本体とフットプリント合わせて7万円弱。筆者にとっては大きな出費。半自立式で季節を選ぶデメリットはあるものの、軽量性と居住空間を考えると価値ある投資だと感じている。

 もちろん身長156cmの筆者が使用するのと、大柄な人が使用するのでは居住空間の感覚は異なるだろう。また今まで2kgのテントを使ってきた筆者にとっては軽いと感じたが、個人によってもその感覚は違う。テントを選ぶ際は、アウトドアショップでテントの中に入ってみたり、設営方法を確認したりして実物を確かめてから購入することをおすすめする。

ニーモ ホーネット オズモ 1P
ニーモ ホーネット オズモ 1P用フットプリント(左)、右はテント本体

●NEMO (ニーモ) ・ホーネット オズモ 1P
サイズ/1人用

●NEMO(ニーモ) ・ホーネット 1P用 フットプリント NM-AC-FP-HNT1

※この記事の情報は2024年6月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。