■6月上旬に釣行。果たして、何種類&何匹釣れたのか?

霞ヶ浦で釣れた宝石のような魚たち
タナゴの代表種であるタイリクバラタナゴは通称「オカメ」と呼ばれる

 この日、筆者が釣りを楽しんだのは、午前7時~午後13時までで実釣時間は5時間ほど。合計3か所のポイント(2か所のホソ&水門1か所)を回っての釣果は以下の通りである。

ホソでの釣果(実釣3.5時間)
 ・タイリクバラタナゴ 12匹
 ・モツゴ(クチボソ) 12匹
 ・オイカワ 8匹
 ・タモロコ 7匹
 ・ギンブナ 3匹
 ・ツチフキ 1匹

水門まわり(湖側)での釣果(実釣1.5時間)
 ・ヌマチチブ 6匹
 ・タイリクバラタナゴ 3匹
 ・オオタナゴ 2匹
 ・ブルーギル 2匹
 ・テナガエビ 1匹( スレ掛かり)

 釣れた魚は、トータルで10種類50匹以上となった。

〇当日の釣果その①:コイ科の在来種(明治以前からいたとされる魚)3種類「オイカワ」「ギンブナ」「モツゴ(クチボソ)」

ギンブナ(コイ科)。コロコロと太って実に可愛かった
モツゴ(コイ科)。別名クチボソの愛称で親しまれているホソではお馴染みの魚

〇当日の釣果その②:ハゼ科&テナガエビ科の在来種(明治以前からいたとされる魚)2種類「ヌマチチブ」「テナガエビ」

ヌマチチブ(ハゼ科)。霞ヶ浦では「ゴロ」「ダボハゼ」などと呼ばれている
テナガエビ(テナガエビ科)。長い手を持つのがオス。霞ヶ浦は国内有数の生息地

〇当日の釣果その③:国内由来の外来種(日本の在来種であるが、他県から入ってきたとされる魚)2種類「タモロコ」「ツチフキ」

タモロコ(コイ科)。モツゴ(クチボソ)とよく間違えられるがタモロコにはヒゲがある
ツチフキ(コイ科)。琵琶湖産アユの種苗に混入して各地に広まったとされている。環境省のレッドリスト2020では絶滅危惧IB類に分類

〇当日の釣果その④:国外由来の外来種(海外から入ってきた魚)3種類「タイリクバラタナゴ」「オオタナゴ」「ブルーギル」

婚姻色が美しいオスのタイリクバラタナゴ(コイ科)。中国から移入されたハクレンの種苗に混入して日本に入ってきたとされている
オオタナゴ(コイ科)。中国由来の魚で特定外来生物に指定。飼育・運搬・譲渡などが規制されているので取り扱いには要注意
ブルーギル(サンフィッシュ科)。北米由来の魚で特定外来生物に指定。飼育・運搬・譲渡などが規制されているので取り扱いには要注意

■これからの季節は、魚も人も暑さ対策を忘れずに

霞ヶ浦周辺のホソには日差しを遮るものが何もない。これからの季節は暑さ対策が必須である

 今回、筆者が霞ヶ浦を訪れたのは、6月上旬の梅雨入り前。ホソの水温は日中で23℃と、小物釣りには最適な条件だった。梅雨に入って雨の日が続けば、水温の急激な上昇は防げるだろうが、徐々に上がっていくことは間違いないだろう。

 水温が上昇すると水中に溶け込む酸素量が少なくなるため、魚は酸欠になりやすい。もし釣った魚の写真撮影で一時的にビクの中に入れておきたい場合は、水をこまめに入れ替えるのはもちろん、直射日光が魚に当たらない対策(日よけで覆うなど)を必ず実施してもらいたい。

 ちなみに筆者の酸欠予防対策としては、充電式のエアーポンプ(通称「ブクブク」)を使用している。その効果はてきめんで魚たちは写真撮影までの間、ビクの中で元気に泳ぎ回っている。

 以上のことを念頭において、霞ヶ浦の小物釣りを楽しんでもらいたい。

 

注意事項
 霞ヶ浦周辺の田んぼでは農作業が盛んに行われている。軽トラックや小型重機の出入りなどがあるため、釣り場近くに車を停める際には農作業の邪魔にならないようくれぐれも注意しよう。
 霞ヶ浦・北浦では湖の堤防外にあるホソでの釣りは遊漁券が不要。ただし、桜川、常陸川、新利根川など一部の流入河川で釣りする際は遊漁券が必要になる。

●【MAP】霞ヶ浦