■記念撮影中に逃走!  イワナは歩ける!?

釣り上げたイワナはむくっと起き上がり、体をくねらせながら歩いて川へと帰っていった

 何度かテンカラ釣りに出かける中でようやくいいサイズのイワナを釣ることができ、記念撮影の準備をしていた時のことだ。水際の濡れた石の上で横たわっていたイワナが起き上がり、川に向かって体をくねらせて前進、川へと帰っていった。

 釣り上げた魚をすくう「タモ(網)」を持っていなかったため、河岸の岩で囲っていたのだが、イワナは難なく越えていってしまった。

釣り上げた魚を保護する意味でもタモは必要だ

 タモを携行するようになってから、釣り上げた後にバラすこともなくなった。記念撮影の時もイワナにはタモに入れた状態で水の中で待機してもらい、リリースする時も元気いっぱいだ。

■ついに出会えた夢の「尺イワナ」

テンカラ釣り4年目で初めて手にした33cmのイワナ

 テンカラ釣り4年目で初めて出会った尺イワナ(30cm以上のイワナのこと)のおかげで、筆者はますますテンカラ釣りの虜になってしまった。

 尺イワナを釣り上げた時は、これまでのイワナとは全く違うパワーを感じ、タモに取り込むまで時間がかかった。

 手にした瞬間に喜びと興奮で手が震えてしまい、毛バリを外すのに時間がかかってしまった。記念撮影を終えた後、イワナは川の流れに力強い泳ぎで戻っていった。

 イワナやヤマメとの駆け引きは、エキサイティングで釣れた時の喜びは大きい。大自然の中を流れる清流の景色を楽しみながら釣りをするのも渓流釣りの魅力だ。2024年は渓流を泳ぐ天然魚に会いに、テンカラデビューしてみてはどうだろうか。