■星空撮影に挑戦!

美しい天の川と黒部五郎岳

 20時頃就寝して、翌0時半に起床した。その理由は、この季節ならではの天の川の撮影のためである。就寝する時間帯には月が出ていて月明かりで星がよく見えなかったが、0時半には月が沈み、天の川を肉眼でもしっかり見ることができるので星空撮影のチャンスなのだ。晴れていても雲が多いと撮影ができないので、事前に天気の確認は必要である。

 この日は、風もなく気温も低くなく雲も無い“星空撮影日和”であった。三脚を立て、一眼カメラの設定を変えていく。様々な角度で撮影して、夢中になっていた。「星空とテントと自分の灯り」とこんな写真も撮って遊んだのだ。

「星空とテントと自分の灯り」。テントはThe Free Spirits Tents

■長い道のり

黒部五郎岳にて日の出を迎える。水晶岳の空が綺麗に焼けて感動した

 北ノ俣岳から黒部五郎岳もなかなか距離があり、往復するのは大変。私はナイトハイクをし、黒部五郎岳で日の出を見ることにした。残雪期はルートも明瞭ではないので、ナイトハイクはあまりおすすめはしないが、北ノ俣岳にテント泊をしていた全員がナイトハイクをしているところを見ると、登りたくなるのであろう。夏道と雪道が入り混じるが、この日はほぼ雪道を歩くことができた。アップダウンの繰り返しと最後の急登を登りきり、到着した時はやり遂げた感動と達成感に満ち溢れた。ここもまた登らないと見れない景色があり、山頂からは穂高連峰が望めて特別な気持ちがした。

 黒部五郎岳は日本百名山でもあるが、花の百名山にも選定されているので、これからの季節はまた楽しい山歩きになるであろう。この日も水芭蕉がたくさん咲いており、歩きながら癒されていた。ここはゆっくりのんびりした行程でぜひ楽しんでもらいたい。

モルゲン雷鳥と薬師岳