■筑波山(茨城県つくば市) その山容の美しさは富士山に匹敵するとされる日本百名山

 茨城県つくば市の北端に位置する筑波山は、標高877mで日本百名山の中では最も標高の低い山だ。筑波山は、男体山(なんたいさん)と女体山(にょたいさん)の2つの山頂を持つ。それぞれの山頂に筑波神社の本殿があり、山そのものが神域として崇められている。ちなみに、最高標高の877m地点は、女体山山頂である。

 また、山容の美しさは「西の富士、東の筑波」と称されており、山頂からの景色も関東富士見百景のひとつに選出されるなど大変に素晴らしい。さて、そんな人気の筑波山へのアクセスは、数多くある登山コースだけではない。体力に自信のない人も安心して山頂の絶景を楽しみかつ由緒ある「筑波山神社」をお参りできるケーブルカーがおすすめだ。

 ケーブルカー乗り場までは、つくばエクスプレス「つくば駅」から「筑波山神社入口」まで直通シャトルバスで約40分。参道を600m、徒歩約9分でケーブルカー発着の「宮脇駅(みやわきえき)」に着く。ケーブルカー乗車で「筑波山山頂駅」までの標高差500mを約8分で運んでくれる。

 「筑波山山頂駅」を中心として、西側に男体山、東側に女体山山頂がある。2つの山頂は山頂連絡路を通る徒歩30分のコースで結ばれている。参拝は、まず男体山、それから女体山とめぐるのが正しいコースなので、筑波山山頂駅から西へ15分の男体山へ向かおう。男体山への参拝を済ませたら、山頂連絡路を使って30分ほどの女体山へ。それぞれの山頂には関東平野を一望できるロケーションと男体山・女体山の各御本殿がある。御本殿では、参拝の記念に御朱印をいただくことができるので、ぜひ立ち寄ってほしい。

広大な関東平野の先に富士山が見える
筑波山のシンボル、ガマガエル
女体山御本殿の御朱印(左)

●【MAP】筑波山ケーブルカー乗り場・宮脇駅 

 

■まとめ

 一気に山頂付近まで行けるロープウェイ登山は、体力面だけではなく時間の節約にもなる。「山頂付近だけを散策」という軽い気持ちから、サンダルや薄着などの軽装で出かけるのはNGだ。山上の天候急変や気温の低下などを考慮し、大自然の中に身を置く準備をしたうえで楽しい思い出作りのひとつにロープウェイ登山を加えてほしい。