今シーズンの冬は、過去に例を見ないほどの暖冬小雪となり、全国各地のスキー場からは雪不足のニュースがよく聞かれた。ハイシーズンとなる1月、2月も何度か寒波は訪れたものの、全国的には暖冬の気配が強く、あきらめムードが漂っていた。しかし、2月末頃から待望ともいえる雪がやってきた。

 スキー場ではまとまった降雪となり、ゲレンデコンディションも回復傾向。思いがけないのパウダー天国! なんて方もいることだろう。春を目前にやってきた寒気は、スキー、スノーボード愛好家にとって待望の雪をもたらした。

■1、2月よりもゲレンデコンディションは好調!?

今シーズン最後の新雪を名残惜しむように堪能

 群馬県と新潟県の県境に位置する谷川岳。その麓にあるのが「谷川岳天神平スキー場 by 星野リゾート」。国内でも有数の豪雪地帯であるが、今シーズンはやはり、例年よりも暖かな日が続いた。2月に積雪量が2mに満たない日が続いたが、寒の戻りに助けられ、積雪量が増加。現在では2mを超えている(3/15現在)。

 例年、ロングシーズンで楽しめる各地のスキー場からも「今シーズンは3月いっぱいまで営業できるかどうか……」なんて声も聞こえてきたが、この状況ならば、春のスキー&スノーボードも、もうちょっと楽しむことができそうだ。

谷川岳はまだまだ冬の装い

■ハイシーズンとは違った春の陽気の中を滑る

刻々と変わる春ならではのスノーコンディションには注意も必要

 それでも今シーズンは暖冬傾向。今後も降雪のある地域はありそうだが、三寒四温という通り、日ごとに春が近づいている。

 パウダーに巡り合えることは、そこまで期待できないかもしれないが、これからは春のザラメが楽しい季節。穏やかな陽気の中、ハイシーズンにはない柔らかな雪をのんびりと楽しむのがいいだろう。

谷川岳天神平スキー場はが非圧雪コースが多く、降雪後は新雪を楽しめる

■3月からは登山利用でもリフトに乗車可能

一気に稜線上まで上げてくれるリフトは登山利用でも乗車可能

 谷川岳天神平スキー場に架かる「天神峠リフト」は、3月から登山利用としても乗車可能となっている。

 気温も上がり、天候の良い日は、谷川岳ロープウェイを利用して、雪の谷川岳を楽しむ多くの登山客が訪れる。 

 通常、ロープウェイ山頂駅から登山道にエントリーするのだが、このリフトを利用することで、一気に稜線上にあがることができ、登り始めから青空と雪山のコントラストを思う存分、満喫できる。

リフトを降りると谷川岳山頂を望む大パノラマが広がる
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■春からの新メニュー「パングラタン」は谷川岳の新名物

景色を眺めながら熱々のチーズをほおばる谷川岳の新名物

 ロープウェイ山頂駅に隣接する展望レストラン「ビューテラスてんじん」。谷川連峰が広がる絶景を眺めながらの食事やカフェ利用にスキーヤー、スノボーダーに人気のレストランに新メニューが登場する。

 人気メニューとして親しまれていた「パングラタン」が3月からバージョンアップ。器ごと焼き上げるため、チーズとホワイトソースのぐつぐつ感は食欲をかき立てる。熱々の状態で提供されるが、一気に食べ進めてしまうほど本格的な味わい。スキーやスノーボード、登山後の疲れた体にはたまらない一品だ。

まさにビューテラス。レストランから望む谷川岳山頂とロープウェイ

 街中では日に日に暖かくなってきたが、アウトドアフィールドでは、まだまだ冬のシーズンが続いている。安全に楽しく、シーズン終盤の雪を楽しまれてみてはいかがでしょうか。

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