トレッキングを快適に楽しむには、使用シーンや足に合ったトレッキングシューズ・登山靴を選ぶことがポイントです。本記事では、山歩きや軽めの登山に初めて挑戦するという初心者の皆さんに向けて、トレッキングシューズの選び方を解説し、人気ブランドの20アイテムを機能別に紹介します。
■レディーストレッキングシューズ・登山靴とは
レディーストレッキングシューズ・登山靴とは、女性向けにカラーや仕様を変えているトレッキングシューズ・登山靴のことです。一般的に、レディーストレッキングシューズ・登山靴は、ユニセックスのものと比べてファッション面でも機能面でも、女性にとって身につけやすいアイテムが多いのが特徴です。
女性用にカラーラインアップを増やしているメーカーもあれば、女性の体重を考慮してソールの素材や厚みを変えている商品もあります。なかには、女性の脚力を補強すべくソールに工夫を施したアイテムや、骨格の細い女性の身体的特徴に合わせて足型から女性用に作られたアイテムもあります。
■レディーストレッキングシューズ・登山靴の基礎知識(選び方)
トレッキングや登山では、舗装されていない路面や勾配のある道を、なるべく疲労感を軽減しながら長時間歩かなくてはなりません。このため、トレッキングシューズ・登山靴は、スニーカーなどと比べてソールが厚く、カットやソールの構造、素材などに工夫が施されています。
トレッキングシューズ・登山靴を選ぶ際には、自分の登山レベル、登る山、登山計画などに応じて、カット、ソール、素材、デザインに着目して選ぶことをおすすめします。自分の筋力や足型に合わせて、安心して履けるトレッキングシューズ・登山靴を選びましょう。カットをはじめとする選び方のポイントを、以下で解説します。
■カット
カットとは、靴の足首部分(履き口)の高さのことです。大きく分けて「ローカット」「ミドルカット(ミッドカット)」「ハイカット」の3種類があります。履き口が、くるぶしが出るくらい低いものが「ローカット」、くるぶしが完全におおわれて足首がしっかりと固定されるものが「ハイカット」、「ローカット」と「ハイカット」の中間が「ミドルカット」です。ここでは、それぞれの特徴と利用シーンを解説します。
●【ローカット】
ローカットのトレッキングシューズ・登山靴は着脱がしやすく、一見スニーカーのような見た目で、初心者にとって手に取りやすいかもしれません。しかしながら、必ずしも「初心者はローカット、玄人はハイカット」というわけではありません。
ローカットのトレッキングシューズ・登山靴はむしろ、登山慣れしている人やロッククライマーのように、脚力やバランス感覚に優れた上級者だからこそ、使いこなせるアイテムです。
傾斜地が多い場所には、ローカットのトレッキングシューズ・登山靴は上級者以外にはあまりおすすめできません。平地に比べると常に不安定な状態にあるので、足首をホールドしにくく、足を痛めやすいからです。
初心者がローカットのトレッキングシューズ・登山靴を使用するのに適したシーンは、整備された遊歩道や観光地めぐり、高原歩き、キャンプなど。比較的平坦で整備された場所での歩行を想定するなら、普段使いもしやすいローカットを選ぶとよいでしょう。
●【ミドルカット】
ミドルカットのトレッキングシューズ・登山靴は、ローカットよりも足首がしっかりと固定されるため、往復2時間程度の軽めの登山であれば耐えうる性能を備えています。また、ハイカットと比べて軽量であることが多いため、登山初心者の女性でも足の疲れを感じにくいでしょう。
ただし、歩行時間によっては履き口の部分がくるぶしの骨にあたり、刺さるような痛みを感じることがあります。厚手の靴下である程度対策はできるものの、履き口部分が柔らかすぎるミドルカットの商品は避けたほうが安全です。
●【ハイカット】
初心者であっても往復2時間を超える登山に臨む場合は、ハイカットのトレッキングシューズ・登山靴がおすすめです。ハイカットはローカットやミドルカットに比べて重量感がある一方で、足首をしっかりと固定してくれるため、足首が不安定になったりつま先に過度な負担がかかったりすることで生じるトラブルを防げます。特に、女性は男性に比べて筋力が落ちるため、登山では脚力を補強してくれるハイカットのトレッキングシューズ・登山靴を履くことを推奨します。
■ソール
ソールとは、靴の底部分のことです。トレッキングや登山をするときの歩きやすさや安全性は、トレッキングシューズ・登山靴のソールの剛性(硬さ)や素材、形状に左右されます。
柔らかいソールは曲がりやすく、平坦な場所のハイキングや街歩き、キャンプといったシーンで軽快に歩くのに適しています。一方、硬いソールは頑丈で曲がりにくいため、重い荷物を背負った長時間の歩行にも耐え得るうえ、不安定な場所でも足をとられにくいというメリットがあります。硬いソールは、荷物の重量が重くなる宿泊前提の登山やデコボコの多い地面、ゴツゴツした岩場など、接地面が少なくつま先だけで体重を支えなければならない場面の多い登山に向いています。山にもよりますが、日帰りの登山で5~7km、3~5時間の登山であれば、適度に曲がる中間くらいの硬さのソールを選ぶとよいでしょう。
なお、ソールのうち、靴の内側の足と接する部分は「インソール」、地面と接する部分は「アウトソール」、その間の部分は「ミッドソール」と呼ばれます。
■素材
トレッキングシューズ・登山靴には、革や化学繊維、ゴムなど、様々な素材が使われています。素材は、軽量、撥水・防水、ムレ防止といった機能性のほか、耐久性やお手入れのしやすさにも影響します。
例えば、革製の商品は重く、化学繊維や合成素材の商品は軽い傾向にあります。防水とムレ防止を両立させたいなら、防水性と透湿性を備えたゴアテックス素材がおすすめです。その他にも、各メーカーが独自開発したこだわりの素材もあります。トレッキングシューズ・登山靴を選ぶ際には、素材にも着目してみてください。
■デザイン
レディーストレッキングシューズは、カラフルな色使いのものやスリムな印象を与えるデザインの商品などがあります。ブランドによっては、女性の身体機能に合わせたデザインのみならず、ファッション性も重視した商品をラインアップしています。
他の登山アイテムとのコーディネートも、デザイン性の高いトレッキングシューズ・登山靴の醍醐味のひとつです。スペックを比較するだけでなく、デザインにも注目して選んでみてはいかがでしょうか。
■トレッキングシューズ・登山靴の使い方と注意点
トレッキングシューズ・登山靴を安全・快適に使用するには、事前準備や適切な手入れ・保管が欠かせません。ここでは、トレッキングシューズ・登山靴の使い方と手入れ・保管の注意点を紹介します。
●利用シーンに合うトレッキングシューズを履く
まずは、カット、ソール、素材の違いをふまえて、使用シーンに適したトレッキングシューズを選びましょう。購入の際には、試着を推奨します。実際に履いてみてレディースシューズが足に合わない場合は、必ずしもこだわる必要はありません。
●試着、靴紐の調整と靴擦れ対策
試着の手順は、次のとおりです。靴紐の調整と靴擦れ対策もあわせて解説します。
1. 靴に足を入れてサイズが合うかどうか確認します。ポイントは次のとおりです。
・試着時には、厚手の登山用の靴下を履いておきましょう。厚手の靴下は、靴紐をしっかりと結ぶためにも、靴擦れを防いだり疲れを軽減したりするためにも、重要なアイテムのひとつです。なお、レディーストレッキングシューズ・登山靴には、元々インソールがセットで入っていますが、靴下とセットで考えて、ご自身の足にフィットするインソールを別途購入したほうが、外反母趾や靴擦れのトラブルを防げます。
・足のつま先からかかとまで(足長)のサイズ感を見るには、靴下を履いた状態でつま先を靴の先端に寄せ、かかと部分に指1本分くらいの隙間ができるかどうかを確認します。かかと部分に指が入らないほど隙間が狭い場合は、サイズが小さすぎます。逆に約2cmを超える隙間ができるなら、大きすぎます。
・サイズ選びには、足長だけでなく足幅も影響します。最後にかかとを靴の後方に寄せて、窮屈さがないかどうか確認しておきましょう。専門店のなかには、足のサイズを測定するサービスを提供している店もあります。可能であれば一度測ってもらうことをおすすめします。
2. かかとを靴の後方にしっかりと寄せた状態で、靴紐を結びます。指先に近い方から順に、きつめに締めていきます。ポイントは次のとおりです。
・靴紐をしっかり結ぶことで、靴擦れを防いだり足の疲労を軽減できます。
・足首部分の靴紐を締める際には、靴紐を後方に引っ張ってしっかりと締めましょう。登りではやや緩めても問題ありませんが、下りではしっかりと締めることをおすすめします。甲部分は常にきつく締めて、固定しておきましょう。これを怠ると、疲れやすくなったり、靴擦れや外反母趾を起こしやすくなったりします。
・靴紐のゆるみは、怪我のもと。歩行中にゆるんできたら、必ず締め直しましょう。
新調したトレッキングシューズ・登山靴は、慣らし履きしておくと、靴紐の調整や靴擦れ対策をしやすくなります。登山当日は、事前に皮膚の角質を保護するクリームを塗っておくと、靴擦れやウェアの擦れ防止になります。
【商品例】
■外反母趾対策
外反母趾だと足首が安定せず、土踏まずが落ちてきてしまいます。まずはインソールで正常なアーチをサポートすることで、土踏まずの高さを保ちましょう。幅広の靴を選ぶことも考えられますが、外反母趾対策用のインソールやサポーターでアーチが正常化されれば、幅広のトレッキングシューズ・登山靴でなくともフィットします。柔らかい靴も、外反母趾の原因のひとつと言われています。比較的硬さのある靴を履くよう心がけるとよいでしょう。
■手入れ方法と保管の注意点
トレッキングシューズ・登山靴を使用した後、片づける前に靴全体をブラッシングしましょう。泥汚れがひどい場合には水で洗い、靴専用の柔らかいブラシで泥を落としてから陰干しします。ラバー部分の土や泥汚れが気になる場合は、ラバークリーナーを使用するとよいでしょう。
【商品例】
なお、靴を使用する前に予め撥水スプレーをかけておくと、汚れを最小限に抑えられます。素材によっては、使えるクリーナーやスプレーが限られますので、商品説明書を確認のうえ、使用の可否を判断してください。
綺麗になったら、しっかりと乾燥させます。新聞紙か乾燥剤を詰めておくとよいでしょう。臭いが気になる場合は、靴専用の消臭スプレーを吹きかけておくと効果的です。
保管場所はカビや紫外線による劣化を防ぐため、風通しの良い、直射日光の当たらない場所が適しています。箱に入れて保管すると湿気がこもってカビやソールの劣化、加水分解による靴の性能低下をひきおこす恐れがありますので、箱から出して保管してください。
■【機能別】人気ブランドのレディーストレッキングシューズ20選
ここからは、カット別に、軽量・防水・グリップ力の3つの軸で人気ブランドのおすすめトレッキングシューズ・登山靴20選を紹介します。
●【ローカット・軽量】メレル:サイレン 4 ゴアテックス ウィメンズ
人気ブランドメレルのロングセラーシリーズ「サイレン」。その最新モデルの「サイレン 4」は、重さ約310g (24cm/片足)と、とにかく軽量。アッパー素材に透湿防水性の高いゴアテックスメンブレンを搭載し、雨天時でも快適性が維持されます。ミッドソールには、軽量かつ反発弾力性/クッション性に優れたフロートプロを採用。長時間の歩行でも軽やかに歩けます。
●【ローカット・軽量】コロンビア:ピークフリーク ツー アウトドライ ワイド ウィメンズ
コロンビアの「ピークフリーク ツー アウトドライ」も、約318g(24cm/片足)と軽量。ワイドモデルは、足幅が広めの日本人にフィットしやすい形状です。コロンビア独自の防水透湿機能「アウトドライ」を搭載しており、雨天時や湿地でも快適に歩けます。疲労感を軽減する「ナビックフィットシステム」で、長時間の歩行をサポートします。高機能ながら、15,950円という価格も嬉しいポイントです。
●【ローカット・軽量】モンチュラ: ドミノ ウーマン
モンチュラ「ドミノ」のレディースモデルは、スエードレザーを使用しながらも片足約330gと軽量。防水機能はありませんが、耐久撥水加工が施されています。全体的に伸縮性が高く、軽い履き心地。ソールが柔らかくグリップ力は小さいので、足場の悪い岩場などには適しません。高原や整備された観光地など、勾配の少ない場所でのハイキングにおすすめです。環境問題に配慮したPFC FREEである点もポイント。マットな質感とカラフルな色みで、コーディネートも楽しめます。
●【ローカット・防水】メレル:モアブ 3 シンセティック ゴアテックス ウィメンズ
メレルのアイコン的モデルである「モアブ」シリーズは、透湿防水性に優れたゴアテックスメンブレンを採用。アウトソールには、世界有数のイタリアのソールメーカーヴィブラムの「Vibram TC5+」を搭載し、優れた耐久性とグリップ力を両立。雨天時でも快適かつ安定感のある歩行を実現します。最新版モデルの「モアブ 3」は、弾力性やアウトソールの形状をアップデートしています。かかとが浅めで着脱しやすく、キャンプやフェスなどのアクティビティに活躍しそうです。カラーに「スパイス/セドナ」が加わり、6色展開に。
●【ローカット・防水】モンベル:クラッグホッパー レザー Women's
スエード生地がおしゃれなモンベル「クラッグホッパー レザー」は、ゴアテックス採用で高い防水透湿性を備えています。アウトソールには、濡れた路面や岩場でも滑りにくい高機能ソール「トレール グリッパー」を搭載。ローカットであるため足首は固定されませんが、靴底が硬めで安定感があるため、足場の悪い地面でも安心して履けます。勾配の激しい場所には不向きですが、岩場や渓流沿いのトレッキングなどに大活躍しそうです。
●【ミドルカット・軽量】サロモン:ELIXIR MID GORE-TEX
サロモンの「ELIXIR MID GORE-TEX」は、ロングトレイルに最適な一足。厚みのあるミッドソールの素材には、クッション性と反発性を兼ね備えたEnergy Foam(エナジーフォーム)を採用し、長時間疲れず歩けます。つま先・かかと部分に緩やかなカーブのあるロッカー形状も特長のひとつ。足を踏み出した瞬間、軽やかな推進力を体感できます。側面にはブレを抑えるパーツを搭載し、流動性と安定感を両立。フィット感もあり、初めてトレッキングシューズを履く人でも快適に履けます。
●【ミドルカット・軽量】コロンビア:セイバー ファイブ ミッド アウトドライ
コロンビアの「セイバー ファイブ ミッド アウトドライ」は、ミドルカットながら約345g(24cm/片足)と軽めの一足です。アウトソールには、耐久性とグリップ力に優れた「アダプトトラックス」を搭載。高いクッション性がありながらも、濡れた路面でも滑りにくい安定感を備えています。防水透湿機能「アウトドライ」を使用し、通常タイプとワイドタイプ、ローカットタイプの「セイバー ファイブ ロー アウトドライ」もラインナップされています。
●【ミドルカット・防水】ザ・ノース・フェイス:ウィメンズ クレストン ミッド ネオ フューチャーライト
「ウィメンズ クレストン ミッド ネオ フューチャーライト」は、レベルアップを見据えて登山を始めたい方におすすめしたいトレッキングシューズです。ザ・ノース・フェイスが独自に研究開発した防水透湿素材「フューチャーライト」は、高い防水性を備えながらもシューズ内の蒸れを軽減する通気性を併せ持っています。アウトソールのグリップ力も剛性も十分にあり、低山ハイキングからアルプス縦走まで使える優れものです。着脱しやすいのも嬉しいポイント。ただし、足幅が広めの方にはやや窮屈に感じられるかもしれません。
●【ミドルカット・防水】メレル: サイレン 4 ミッド ゴアテックス レディース
メレルのロングセラーシリーズ「サイレン」最新モデルのミドルカット。ゴアテックス採用で透湿防水性はもちろんのこと、アウトソールには十分なグリップ力を備えています。女性の足に合わせて作られた足型を構造化した設計に加え、クッション性の高いミッドソールを採用しているため、登山初心者の女性でも無理なく歩けます。勾配の少ない場所での長時間のハイキングや、低山登山に大活躍しそうです。
●【ミドルカット・防水】キーン:サーカディア ミッド ウォータープルーフ
キーンの「サーカディア ミッド ウォータープルーフ」は、「ウォータープルーフ」を謳うだけあって完全防水。KEEN独自の防水透湿素材「KEEN.DRY」で、雨天時や雪道の歩行でも水の侵入を防ぎます。また、高度な防滑性と耐摩耗性に優れた「KEEN.FUSION RUBBER」と全方向対応型の5mmラグパターンを融合させることで、安定感を高めています。雨天時や変化のある地形でも快適に歩けます。
●【ミドルカット・グリップ力】シリオ:P.F.156-2 ブーツ ユニセックス
日本の登山靴ブランド・シリオの「P.F.156-2 ブーツ」は、日本人に多い甲高幅広の足型にフィットしやすい設計のトレッキングシューズです。ユニセックスモデルで重さ約450g(26cm/片足)とやや重量感はありますが、シリオ独自の「Vibram USAGI」ソールでグリップ力と安定感を体感できます。アッパーには撥水加工の施されたスエードとナイロン、防水層には防水透湿性に優れたゴアテックスライナーを採用しています。
●【ミドルカット・軽量】キャラバン C4_03 トレッキングシューズ レディース
日本人の足型に合わせて設計されたキャラバンの登山靴。なかでも「C4_03 トレッキングシューズ レディース」は、女性ユーザーの声を反映して生まれたモデルです。約470g(24.0cm/片足)と軽量で、履き口も比較的細めでフィット感があります。また、脚力の弱い女性でも自然にソールの屈曲性が得られるよう、インソールボードに歩行をサポートする屈曲ラインスタビライザーを搭載。初めての登山にも無理なく臨めます。コーディネートを楽しみたい方には、色違いの靴紐が付属しているのも嬉しいポイントです。
●【ハイカット・防水】ローバー:メリーナⅡ GT WXL レディース
「メリーナ」は、ドイツ発の登山靴ブランド「LOWA(ローバー)」のロングセラーモデル。その後継モデルである「メリーナⅡ」は、ゆとりのある履き心地を維持しながら10%の軽量化を実現しています。「WXL」は、日本人の足にもフィットしやすいモデルです。ライニングには防水透湿性の高いゴアテックスを搭載し、湿地や雨天時の登山にも難なく対応できます。
●【ハイカット・防水】キーン:ピレニーズ
キーンの「ピレニーズ」は、独自の防水透湿素材「KEEN.DRY」を採用することで防水性と快適な履き心地を両立しています。アッパーの素材には、防水ヌバックレザー(SAFARI/ENGLISH LAVENDER色は防水スウェードレザー)を使用。主な素材がレザーなので履き始めは硬く感じますが、使うごとに足に馴染んできます。クラシカルな見た目がオシャレで、登山用の服やザックとのコーディネートも楽しめます。
●【ハイカット・グリップ】キャラバン : フリートレック ハイ
アウトソールにヴィブラムの「MEGAGRIP」を搭載したキャラバン「フリートレック ハイ」は、高度なグリップ力を備えた一足です。長時間のハイキングや低山登山はもちろんのこと、斜面や水に濡れた岩、泥道、湿った木の根があるハードな環境でのアクティビティにも耐えられます。同時に、約468g (26.0cm/片足)と軽量で、ゴアテックス搭載の完全防水。柔軟性と安定化の最適なバランスを兼ね備えたトレッキングシューズです。
●【ハイカット・グリップ】モンベル:アルパインクルーザー800 ワイド Women's
モンベルのハイカットトレッキングシューズ「アルパインクルーザー800 ワイド」は、重い荷物を背負って行う長期縦走に最適な、全天候対応型のトレッキングシューズです。抜群のグリップ力を誇る高機能ソール「トレール グリッパー」が搭載されており、濡れた岩場でも難なく歩けるグリップ力を備えています。耐久性の高い高品質なスエードレザーと、足幅の広い人にもフィットするワイドモデルもポイントです。
●【ハイカット・総合】マムート:Nova Tour II High GTX Women
スイス発のプレミアムアウトドアブランド・マムートの「Nova」シリーズ最新作は、「Nova Tour II High GTX」。女性用の靴型を使用したフェミニンなデザインながら、アウトソールに高いサポート力とグリップ力を誇るヴィブラムの「 4 Trekテクノロジー」を搭載。リキッドラバープロテクション(リキッドラバーの補強材)が、摩耗と損傷から靴を保護します。十分な耐久性と剛性がありながらも、足馴染みが良く、荷物の多い長時間のトレッキングにも活躍してくれます。
●【ハイカット・総合】ローバー:トレッキングシューズ バディア GT Ws ウィメンズ
ローバーの「トレッキングシューズ バディア GT Ws」は、履き心地の良さに定評のある一足です。足首の内側のクッションをはじめ、全体的にフィット感が良く、トレッキングシューズを履きなれていない初心者でも違和感なく履けます。高めのハイカットでホールド感がありながらも、足首の可動域が広く、靴が足の一部のように馴染みます。かかとやつま先がしっかりと守られていて、岩場や急な斜面も安心。他ブランドと比べて靴紐の調整が格段にしやすい点も、初心者には心強いポイントです。
●【ハイカット・総合】LA SPORTIVA(スポルティバ) :エクイリビウムST
北イタリア発祥のスポルティバの新カテゴリー「エクイリビウムST」は、日帰り登山から小屋泊登山、縦走登山、岩稜登山までをカバーするトレッキングシューズです。独自設計のダブルヒールシステムで、軽快な歩行と接地時の安定感・グリップ力を両立しています。下り斜面でのブレーキ性能も抜群。全体的にフィット感があり、疲労感を軽減する構造で、長時間の歩行をサポートします。
●【ハイカット・総合】アク:アルバトレック GTX W's
イタリアブランドのAKU「アルバトレック GTX W's」は、ハイカットながら445g(24cm/片足)と軽量で、女性の身体機能を考慮したしなやかな作りとなっています。履き口のクッションが効いていて、靴紐をしっかり締めてホールドしても快適に履けます。ハイキングから富士山登山はもちろん、小屋泊の登山まで対応できる、トレッキング・登山の初心者にぴったりな一足です。
■【Q&A】トレッキングシューズ・登山靴についてよくある質問
最後に、レディーストレッキングシューズ・登山靴について、初心者が疑問に思う「よくある質問」4つにお答えします。
●1. ワークマンのトレッキングシューズは、安いけど使いやすいの?
ワークマンは、「DIA高撥水シューズ アーバンハイク」を発売しています。価格は1900円(税込)とお手頃で、耐久撥水加工が施されている優れもの。ただし、水の侵入を防ぐ「防水」加工ではなく、ゴアテックスのような透湿性もありません。軽量でグリップ力も弱いため、登山には向きません。軽めのハイキングやキャンプなどのアウトドアに適しています。
●2. スニーカーとトレッキングシューズの違いは? 代用はできる?
整備された平地を、天気の良い日にハイキングする程度であれば、スニーカーでも問題ありません。しかし、濡れている路面や、凸凹、傾斜のある道を歩くトレッキング・登山では、スニーカーだと怪我や足を痛める原因になってしまいます。
一方、トレッキングシューズは、ソールがスニーカーに比べて硬く、グリップ力があります。素材によっては、防水・透湿などの機能が充実しています。スニーカーからの履き替えであれば、ローカットが違和感なく履きやすいでしょう。しかし前述のように、ローカットは傾斜に弱く、平坦でも不整地では脚力やバランスが必要で、特に女性は足首も弱い傾向にあります。
ローカットでも行けるような湿原や1時間未満の緩傾斜地でのハイキングであっても、足首を軽くサポートしてくれるミドルカットがおすすめです。ハイカットなら足首が固定され、傾斜の多い登山やデコボコ道でも足を痛めにくい構造になっています。数時間程度の登山であっても、スニーカーではなくトレッキングシューズ・登山靴を選んだほうが、安全で快適に歩行を楽しめます。
●3. もし靴擦れしてしまったら?
万が一靴擦れしてしまったら、早めに絆創膏などで保護しましょう。トレッキング・登山には、絆創膏やクッション入りのパッドなどを持参しておくと安心です。
(商品例)
●4. おしゃれをしたいのだけれど、コーディネートはどうしたらいいの?
登山コーディネートを考える際には、黒のパンツをベースに、靴の色とザックの色の組み合わせを考えるとマッチしやすくなります。例えば、靴が黒ならザックの色はなんでもOK。一方、靴が茶色なら青のバックパックはミスマッチ。茶色の靴には赤系のザックがおすすめです。
レディーストレッキングシューズ・登山靴の中には、メンズやユニセックスと異なるカラー設定を展開しているものもありますが、一般的な靴に比べるとやはりカラーバリエーションは限られます。色やコーディネートも大切ですが、まずはトレッキングシューズ・登山靴の目的と利用シーンに合わせて、ご自身の足にフィットした商品を選びましょう。
■まとめ
トレッキングシューズ・登山靴は、カットや素材、構造によって、防水透湿性の高いものや、軽量なもの、グリップ力に優れたものなど、機能性が異なります。まずは、ご自身の想定されている使用シーンと登山のレベルに適した商品を選ぶことが重要です。また、靴のサイズ感やフィット感には個人差があります。新たに購入する際には、必ず正しい方法で試着をしてみて、履き心地や歩きやすさを確認しておきましょう。
登山はタフなアウトドアです。靴擦れや怪我に備えて、靴選びの段階から万全な対策を講じたうえで、徐々に慣れていきましょう!