ハンモックで過ごすときに、荷物をどこに、どう置くのかについては、過ごし方や状況によってさまざまな方法があります。
私の場合、ハンモックを張った後にすることといえば、腰かけて簡単な食事をしたり、横になってゆっくりするくらいで、持ち物を広げてなにか作業をするようなことはほとんどありません。そのため、持ち物の大半はバックパックの中に入れたまま管理しています。地面が乾いていて整っている場合は、荷物をバックパックにまとめて足元へ置き、シューズと飲み物のボトルも一緒に並べておきます。貴重品はサブバッグにまとめて身につけ、ヘッドランプは首からぶら下げたままで就寝します。
一方、雨が降っていたり、地面の状態がよくない(ぬかるんでいる、傾斜があるなど)場合は、荷物を吊るします。ハンモックの上に紐を1本張り(ハンギングラインやリッジラインと呼ばれる)、バックパック、シューズ、ボトルなどの荷物をすべてハンモックに吊っておきます。手元に吊るしていれば、濡れや転落を防げるだけでなく、動物や虫に食料を荒らされる心配もありません。ハンモックで安心して過ごすためには、荷物を吊るしておくことも有効なのです。
荷物を吊るせるスペースはいくつもありますが、持ち物をまとめて管理するのに有効な場所は大きく分けると2か所です。ひとつはハンモック上部のスペースです。ここはタープ直下のため、雨の直接的な影響を受けにくく、雨の跳ね返りで濡れる心配もありません。ハンモックに乗った状態から常に荷物を確認でき、手も届くので楽に管理できます。使い勝手のよさと管理の確実性から、吊るすのにベストな場所といえます。
ハンモックと地面の間も、荷物を吊るすスペースになります。手を伸ばせば簡単に荷物にアクセスできるので使い勝手は悪くないのですが、地面に近い場所に荷物を吊るすので、雨の跳ね返りによる濡れは起こりやすくなります。このスペースを有効に使うためには、ハンモックを通常よりも高い位置に設置する必要があり、乗り降りが若干不便になります。