■②首都圏に大雪の恐れ! 南岸低気圧

首都圏などに大雪を降らせる南岸低気圧(気象庁ホームページより)

 日本の本州南岸を進みながら発達する「南岸低気圧」。この低気圧自体は雨を降らせるものだが、低気圧が引き込む「寒気」によって、太平洋側を中心に、雨が雪となって降ってくることが多いのが特徴。首都圏などに大雪をもたらすケースもあるので要注意だ。

 「雪って、日本海側に降るものなんじゃないの?」と以前の筆者は思っていたので、この南岸低気圧にはかなり怖い目に遭わされた。

■南岸低気圧に「ハマった」体験談

 ある年の2月中旬、筆者は小雪のちらつく甲府盆地へ行こうと、神奈川県川崎市の自宅から車を走らせた。しかし、中央道の小仏トンネル付近から視界が真っ白になるような大量の雪が降りだした。

 雪がこれ以上降って、帰れなくなったら困る。河口湖方面へ向かい、東名高速を使えば帰宅できると思い、目的地を富士五湖道路方面に変更した。

 ところが進路変更して、たった10分で路面に5㎝以上のわだちができるほどの雪が積もり、高速道路は通行止めとなった。そのため強制的に都留ICで降ろされ、高速道路から降ろされた車が渋滞の列を作っていた。

 どうしてこんなに沢山の雪が、山梨や関東地方に降るのだろうか。そして筆者はこの天気の正体を知ることになる。「南岸低気圧」が大雪を降らせた犯人だったのだ。

冬の嵐は何も見えなくなるから危険!

 結局大雪の降る山間部の国道を命からがら運転して自宅へ向かった。筆者はスタッドレスタイヤを装着していたし、雪道運転にも慣れていたが、高速道路の閉鎖で国道は大渋滞。カーブや勾配の多い道路では大雪のため事故を起こす車もあって、やっとの思いで帰宅した。そして、神奈川の自宅にも雪が積もっていた。

 一歩間違えば雪の中の大渋滞で夜通し立ち往生し、ガソリンも尽きて車中で凍死もあり得る状況だったと思うとゾッとする。当然キャンプやスキーなど屋外のアクティビティはさらに危険であることは言うまでもない。こんな日は外出自体してはいけないと肝に銘じた天候だった。

■天気をよく確認のうえ、楽しいレジャーを!

雪遊びにはしゃぐ子どもたち

 冬の楽しいレジャーは、無事帰ってきてこそ。大切な家族や自分の身を守るためにも、ぜひ天気図を事前に確認しよう。大雪を降らせる危険な天気図にピンときたら、外出は控えてほしい。

 晴天の日を上手に選んで、家族や友人とレジャーを楽しめば、素敵な思い出が増えること間違いなしだ。

 Good Luck!