■ロッククライミングゲレンデで “岩場歩き” や “ロープワーク” を実践!

ロッククライミングゲレンデで休憩をとる参加者たち。ご覧のように、岩場は展望抜群だが広くはない。クライマーが登って来ることもあるので、譲り合って使おう

 琴平新宮社から尾根に出て、山頂とは逆方向に延びる細い登山道を少し進むと、ロッククライミングゲレンデに到着。ここで、今回の講座のメインである岩場を安全に通過するためのノウハウを学びます。近藤さんが担ぎ上げたスリングやカラビナで岩場の安全確保に有効な簡易ハーネスを作ったり、岩場に設置されたロープを使ってカラビナの架け替えを行なったりと、実践的な内容に参加者も真剣そのもの。

 今回は岩場の経験値が異なる人々が集まっていましたが、近藤さんの的確なアドバイスのおかげで全員が使い方を習得できたようです。参加者同士で教え合う場面もあり、講座を通して仲が深まっていく様子が見られたのも印象的でした。

 1時間ほどロッククライミングゲレンデで岩場のノウハウを学んだ後は、金毘羅山と翠黛山のピークを踏み、下山。全員ケガもなく、15時には麓の寂光院に着くことができました。

近藤さんから、スリングとカラビナで作る簡易ハーネスの作り方を教わる。岩場で写真を撮るときなどに使うと安全度が増すそう
岩場で便利なロープワークのひとつ、ダブルフィッシャーマンズノットを解説する近藤さん。参加者は、近藤さんが用意したスリングを借りてロープワークに挑戦!
自分で結び装着した簡易ハーネスを使って、カラビナの架け替えの練習。練習を重ねるうちに、どの参加者もスムーズに架け替えられるようになった
さらに岩場の支点に通されたロープを使い、カラビナの架け替えの練習を行った。不安定な岩場に立った状態で行うため、勝手が異なり手間取る人も
岩場では手の使い方も重要。岩の形状によって手の掴み方を変える、できる限り肘を伸ばすなど、具体的なポイントを語る近藤さん
赤い鳥居が目印の三坪大神。ここまで来ると、山頂はすぐそこ
標高573mの金毘羅山山頂に到着。樹木に囲まれて展望はないが、標識のすぐ横に三角点があり、山頂に着いたという達成感は味わえる
登山道を下りた先には、聖徳太子が開基したと伝わる歴史ある寂光院が。下山後のビールを想像して笑顔がこぼれる近藤さんと、20年以上前から近藤さんのツアーに参加し海外登山にも挑戦してきたというベテランの参加者