■雲海とレイクビュー! 新雪に輝く北アルプスの峰々

森のトレイルから抜け、車道と合流すると視界が開けます。ちょうど雲海が切れて木崎湖の絶景を見下ろす事ができました。パラグライダーのフライトエリア(私有地)ですので敷地に入らないように

 実は小熊山は雲海の名所としても有名で、特に秋には発生率も高く人気を集めています。東側の谷にある「木崎湖」を覆うような雲の海。ちょうどパラグライダーのフライトエリアは視界が開けており、ベストビューポイントです。ただし、ここは私有地ですので、配慮が必要です(取材時は車道から撮影しています。端の方からハイアングルで撮れば敷地に入らなくても、紅葉と湖を画面に入れることができます)。

 雲海はいつでも発生する訳ではありませんし、場合によっては観察場所も雲の中に入ってしまうこともあります。様々な要因が重なって見られる現象ですが、寒暖の差が大きく朝から上空が晴れる“放射冷却現象”が起きやすいタイミングが狙い目です。運よく雲海に出会うことができ、時間に余裕があればしばらく待ってみましょう。徐々に視界が抜けていく様子や秋の陽光に煌めく神秘的な湖面を眺めることができます。

スキー場と接する林道脇、黒沢高原からは鹿島槍ヶ岳を望むことができます

 さらに北上すると「黒沢高原」です。ちょうど「HAKUBA VALLEY 鹿島槍スキー場」のゲレンデに林道が接する辺りからは、鹿島槍ヶ岳の双耳峰をバランスよく望めます。北アルプスの稜線にはいち早く新雪が積もっており、このところの冷え込みでようやく紅葉の色づきが追いついてきています。新雪と紅葉、そして緑のコラボレーションが見事な“三段紅葉”となっていますよ!

登山道は落ち葉の絨毯。秋の陽光が差し込み、森全体をウォームトーンに演出してくれています

 そろそろ“新そば”の季節です。トレッキングと絶景を堪能して下山したら、麓で山里の味覚を味わう楽しみもありますね。