■展望抜群! 高見石トレッキングへ

朽ちてシーソーのようになった木道。ぬかるみや水溜りなどがありますので、不意の転倒にご用心

 今回は上から白駒池を見下ろすことができる、小ピーク「高見石」へ向かいました。ただし、池から離れると道の様子は一変します。散策ついでに向かうのはやめておいた方がいいでしょう。距離や所要時間こそ短いものの、本格的な登山の心積もりが必要です。

 中間部には不安定な木道やぬかるみ、水溜りがありました。泥のついた靴底は石や木道の上で非常に滑りやすいです。また、秋の森は木々の葉が落ちて見通しがいいのですが、落ち葉も積もりその分、道が不明瞭な箇所もあります。

赤い屋根の高見石小屋から高見石へはわずかな距離ですが、積み重なった岩を乗り越えながらの道のり

 「高見石小屋」の傍から岩がゴロゴロと積み重なった上を慎重に進むと小高いピークとなります。眼下には白駒池が見え、空を映した青い水面が風にさざ波を立てています。針葉樹の濃い緑に池畔の紅葉した木々の色がいいアクセントになっています。360度遮るもののない展望に優れていますので、周囲の山々を眺めることができます。新雪まばゆい北アルプスの峰々も遠望できました。

上から見下ろすと、深い森の窪地に水を湛える白駒池の様子がよくわかります

 高見石から下り、池を一周して駐車場に戻ってみると、平日にも関わらず国道の両側の駐車場はほぼ満車になっていました。地元の方の話だと、先週末は早朝から満車になっていたようです。

標高約1,600mあたりの紅葉が見頃でした。「八ヶ嶺(やつがね)橋」から東側、群馬県方面の眺め

 紅葉の見頃の標高は少しずつ下に下がっていきます。取材日は「八千穂高原自然園」や「八千穂レイク」あたりがちょうどピークになろうとしていました。代わりにカラマツの林が色付き出していて、あと少しで黄金の森になりそうです。ちなみにこの日、白駒池駐車場の朝の気温は10℃を切っていました。すでに日が翳るのも随分と早くなっています。登山をするなら防寒対策をしっかりして、余裕のある計画で!