秋が訪れ、自然界が鮮やかな色に染まる季節。紅葉の絶景道路をドライブしよう。紅葉情報は有り余るほどあるが、本当にすばらしい経験をできるドライブルートはどこだろうか?

 今回は、日本中を車で旅する筆者が数ある山岳ルートの中から「磐梯吾妻スカイライン」を紹介する。V字型の谷が鮮やかな紅葉で彩られる「つばくろ谷」、1時間程度の散策で非現実的な風景が味わえる「吾妻小富士」、そして紅葉で美しく染まった山岳ワインディング道路など、この特別な季節にドライバーの心を虜にする景色が広がっている。運が良ければ、吾妻小富士の雪景色が見られるかも。紅葉と雪景色のコントラストはまさに絶品。

 大自然のアートと呼べる磐梯吾妻スカイラインへベストのタイミングで出かけよう。

■磐梯吾妻スカイラインの紅葉時期は?

つばくろ谷の鮮やかな紅葉(撮影:分銅英雅)

 磐梯吾妻スカイラインは福島市の高湯温泉( たかゆおんせん)から土湯峠(つちゆとうげ)までの約29㎞山岳道路だ。日本の道100選にも選ばれ、最高標高1,622m(平均1,350m)を走る。冬は閉鎖されるが、春から秋には山岳ワインディングの走りと絶景を求めて多くのドライバーやライダーが集まる場所だ。

 このルートが、秋になると彩りを増し、まさに幻想的な紅葉に包まれる。筆者もさまざまな山岳ルートをドライブしているが、数あるルートの中でもここはベストルートと太鼓判を押せる場所だ。紅葉の見ごろは9月下旬〜10月下旬で、この時期に狙いを定めて向かうことをおすすめする。

■紹介するルート

 今回は、前述の高湯温泉から土湯峠までを紹介する。福島市西側にある県道70号線を福島市内から西に向かっていくとワインディングが始まる。この辺りが高湯温泉だ。さあ、今回のルートのスタート地点である。自然に心が高鳴ってくる!

 さらに山道を楽しみながら15分程度進むと、最初の見どころであるつばくろ谷に到着する。車や人で混みあっているのでわかりやすい。駐車場に車を停めたら、まずそこからの景色を楽しもう。V字型の絶景の谷とそこに架かる不動沢橋が見える。筆者はここからの景色が一番好きだ。特に、紅葉時期には谷が紅葉で染まり、魔法のような絶景となる。

鮮やかな紅葉に染まったつばくろ谷と不動沢橋(撮影:分銅英雅)

【基本情報】
住所:福島県福島市町庭坂神ノ森
駐車場:つばくろ谷駐車場(無料)

【MAP】

 この駐車場から不動沢橋まで歩いても良いが、あえてスキップして数百メートル先の磐梯吾妻スカイライン展望台まで車で行ってしまおう。路肩に数台分の駐車スペースがあるので、ここからの景色を楽しむ。今度は橋が見えないが、福島市街が一望でき、磐梯吾妻スカイラインで最も視界が開けてすばらしい眺望だ。

【基本情報】
住所:福島県福島市在庭坂
駐車場:磐梯吾妻スカイライン 展望台(無料)

【MAP】