■「車中泊お遍路」のおすすめポイント

 最大の利点は、時間の自由度が増えること。通常の宿であれば夕食や朝食時間が決まっており、早朝や遅い時間に活動できないが、車中泊であったため自由かつ効率的に活動できた。

 2点目は、自然を身近に感じられた点。車中泊をしていると月が妙にきれいだったり、近くで波の音が聞こえたり、自然と一体になっている感覚になった。

 さらには、宿泊代を節約でき、その分他の経費にまわせたこともうれしかった。

■「車中泊お遍路」で気を付けた点

 車中泊において寝心地は重要。傾斜地や、ライトの光が車に差し込む場所だったり、長距離トラックのエンジン音が一晩中聞こえたりと、自宅と比べ寝心地はよくない。

 筆者は傾斜を考えて車を駐車し、耳栓、アイマスクを準備することで大幅に改善できた。また、マットは従来使っていた安いエアマットからクッション性の高いウレタンマットへ変更し、格段に寝心地が向上し満足できた。

 安全性にも気をつけたい。車の中とはいえ無防備なので、注意が必要だ。筆者は関東某所で車中泊をしている際、暴走族に絡まれそうになったことがある。そのときはうまく逃げ出して事なきを得たが、その経験を活かし、今回はできるだけ周囲に人がいるような場所を選ぶことで、安心して眠ることができた。

 車中泊のマナーとして、周囲の車に配慮し、駐車したらすぐに車のライトを切るなど他の車へ対しての配慮に気をつけた。また、極力車のエンジンを止め、音を出さないようにした。これは最低限のマナーである。

■「車中泊お遍路」で活躍した便利グッズ

 カーナビとスマホは必須アイテム。カーナビがないと目的地に効率よくアクセスできず、時間のロスが起こる。新しい道路が開通するなど道路状況も変わるので、地図情報も最新のものにアップデートしておこう。

 スマホはさまざまな情報収集ができる。今回は「NaviCon」というアプリをよく利用した。これは、アプリの地図上で行先を選択したら、「カーナビ連携」という機能で行先をカーナビに送ることができ、行先を簡単に設定できるすぐれもの。

 車用網戸(防虫ネット)も役立った。車内は秋といえども蒸し暑く、このネットが網戸となり、さわやかな風を車内に取り込めた。