●野尻湖でSUPやカヤック体験も

爽快なウォーターアクティビィティは暑い季節にぴったり

 長野県信濃町にある野尻湖も北信エリアの代表的な観光スポット。標高654mに位置する大きな湖で、氷河期時代のナウマンゾウの化石が湖底から出土したことで有名だ。

 野尻湖はウォーターアクティビティが盛んなエリアでもあり、夏季はSUPやカヤックなどが体験できる。野尻湖畔にたつ「ゲストハウスLAMP」は宿でもあるが、「サンデープラニングアウトドアスクール」として、夏はSUPやカヤック、ラフティングなどのアクティビティ体験を受け付けている。こうしたスクールを利用すれば、レクチャーを受けながらさまざまなウォーターアクティビティにトライできる。

 また、このゲストハウスはフィンランド式サウナ「The Suna(ザ・サウナ)」を併設することで知られている。建物裏手の森に5つのサウナ小屋があり、いずれも木造で自然風景にマッチする。樽の水風呂には川の水を使用し、休憩は屋外のチェアに横たわって外気浴。自然の中でととのう体験がなんとも快感だ。なお、サウナは宿泊者以外でも利用でき、Webサイトから予約ができる。

40年の歴史をもつ「サンデープラニングアウトドアスクール」
ゲストハウスLAMPの「ザ・サウナ」はサウナ好きの間では聖地と言われている
ととのい体験が快感な「ザ・サウナ」

 

●小林一茶も訪れた!? 妙高エリアの名瀑「苗名滝」

新潟と長野の県境を流れる関川にかかる苗名滝。轟音とともに落水する様子は圧巻モノ!

 長野と新潟にまたがる斑尾高原は、新潟の妙高エリアへの観光も行きやすい。妙高山が有名なエリアだが、夏にぴったりの立ち寄りスポットとしては、マイナスイオンたっぷりの「苗名滝」がおすすめ。日本の滝百選のひとつにも選ばれているこの滝は、落差55m。岩壁から水量たっぷりの滝が落水する音はまるで地響きのようだ。案内看板によると、あたりに轟くその水音が地震のようだったことから地震滝と呼ばれ、「地震」を「なゐ」と読ませていたのが転じて「苗名滝」という名になったのだとか。

 苗名滝は駐車場から遊歩道を歩いて約15分の距離にあり、吊り橋や砂防堰堤、森の中を抜けていくのでちょっとしたトレッキング気分を味わえる。また、江戸時代の俳人、小林一茶は北信エリア出身。文化10年に苗名滝を訪れた際に詠んだ、「瀧けぶり 側で見てさへ 花の雲」という句が遊歩道の途中に石に掘られている。

苗名滝の手間に吊り橋が架かり、真正面から滝を見ることができる
滝に向かう遊歩道は森の中を抜ける。木々の葉が茂って日差しを防げるので涼やかだ
日本の滝百選に選ばれた名瀑「苗名滝」

 

●妙高散策がもっと楽しくなる「妙高高原ビジターセンター」

展示室の見学や、妙高山といもり池の眺望など長く滞在して楽しめる「妙高高原ビジターセンター」

 もうひとつ、妙高エリアでおすすめの立ち寄りスポットが、いもり池のほとりにたつ「妙高高原ビジターセンター」だ。2022年にリニューアルオープンした新しい施設で、休憩スペースの大きな窓からいもり池と妙高山を一望でき、山が水面に逆さ映しになる景観がすばらしい。いもり池の周囲には遊歩道が整備され、15分ほどで周遊もできる。

 展示室では妙高戸隠連山国立公園の自然を紹介し、ただ単にパネルや展示物を並べるだけではなく、見たり聞いたりしながら楽しめる工夫が凝らされている。例えば、植物や昆虫の標本はアクリル樹脂で固めてさまざまな角度から眺めることができ、顕微鏡でそれらの細部をじっくり観賞できるコーナーもある。また、このエリアの山の模型をプロジェクションマッピングとともに紹介するコーナーでは、山の成り立ちや、自然環境、四季の移り変わりなどをより深く知ることができる。

 カフェやアウトドアショップなども併設し、ティーブレイクやショッピングなどさまざまな楽しみ方が可能だ。

展示室では、新潟と長野の県境に広がる妙高戸隠連山国立公園の山々や自然、生き物について紹介
休憩スペースから妙高の景色を眺めるだけでも十分楽しい
長く滞在できる「妙高高原ビジターセンター」

 

■斑尾高原をはじめとする北信&妙高エリアは魅力いっぱい

斑尾高原は、長野と新潟の観光スポットをあちこちめぐるのにうってつけ

 斑尾高原をはじめとする、北信エリア&妙高エリアの魅力は個性的な山々が密集し、高原や湖、川などの観光地がたくさん点在していることだろう。その自然を生かしたフィールドで多彩なアクティビティを体験し、遊んだ後に温泉も利用できる恵まれた環境だ。

 長野と新潟の県境に位置する斑尾高原は、2つの県を行き来しながらあちこち観光めぐりをするのに理想的な立地。ホテルやキャンプ場など宿泊施設が整っているので、ここを拠点に北信エリアや妙高エリアの周辺観光へと足を延ばしてみよう。