■商都大阪の中心地だった船場エリア 

 上町台地の、ほぼ頂にある大阪城を散策し、次に目指したのは堺筋本町だ。大阪メトロ中央線と堺筋線が交差するこの駅は、船場の東に当たる。船場とは、かつての商都大阪の中心地。その地名は、堂島川の船着き場があったことに由来する。

 大坂城を建てた豊臣秀吉は、まず上町台地の西側に城下町を整備。その後、さらに西側の船場地域に着手した。街並みが整うのは江戸時代に入ってからだ。

 そのエリアは、東西が東横堀川から西横堀川、南北が土佐堀川と長堀川に挟まれた地域。この4河川のうち東横堀川、西横堀川、長堀川は人口の運河で、現存しているのは東横堀川のみとなっている。

 地下鉄中央線の真上は大阪市内を横断する中央大通で、そのまた上を阪神高速が走っている。そして、阪神高速の下に建てられているのが船場センタービルである。

船場センタービル3号館の外観