■4. 車内異臭問題
ある日、いきなり水道ポンプ付近から生ゴミのような異臭が漂ってきた。シンクや排水タンク周りを調べて臭いの元を突き止めようとしたが臭いはなく、なぜか水道ポンプから臭いが出ていた。2時間近く周りを調べたが原因はわからず、もしかしたら「昨晩食べたブロッコリーの茹で汁をシンクに捨てたから?」が頭をよぎり、急いでダンプステーションへ行き排水タンクの汚水を処理した。
やっぱりブロッコリーの茹で汁が原因だったようで、排水処理をしてからは臭いが出なくなった。
キャンピングカーでは調理やシャワーで使った水をグレータンクと呼ぶ排水タンクに貯めておくが、夏場で気温が上がると異臭の原因になったりもするのだ。食べ残しや油汚れ、パスタの茹で汁なども匂いの原因になるのでシンクには流さないようにいつも気をつけていたが、まさかブロッコリーの茹で汁で臭いが出るとは想像もしていなかった。
普段は気にしないちょっとした物でものちに臭いの元になり得るので、食器を洗う前にティッシュで油汚れを拭き取ってから洗うなどの工夫をし、キャンピングカーのシンクに流す際は注意が必要だ。また、定期的に排水タンクに洗剤を入れて洗浄することで臭い対策にもなる。
■5. グレータンクを排水処理しようとしたら……
いつものように排水処理をしようと専用の排水場に行ったらなんと、固体のままの排泄物が排水場にあったのだ!
上記でも述べたように車内で使用したキッチンやシャワーの水はグレータンクに、トイレの汚水はブラックタンクに溜められ、専用のダンプステーション(汚水処理施設)に流して処理を行う。グレータンクとブラックタンクの排水が別々の施設もあれば、今回のように同じ場所のところもある。だが、こんなにも汚い状態で残された排水場を見たのは初めてでゾッとした。
キャンピングカーのトイレは設置されているタイプで処理方法は変わってくるが、日本では主に「ポータブルトイレ」と「カセット式トイレ」が使われている。カセット式トイレはあらかじめ消臭と固体を分解する効果のある薬剤を入れるため、基本的に処理する際は臭いも固体もなく、緑や青などの薬剤の色の汚水が出てくるのだ。
そのため、固体のまま残しているなんて度を過ぎたマナー違反だ。トイレ処理の際はきちんと専用の薬剤を使い、指定のダンプステーションで流し、使用後はホースを使って周りに水をかけるなどして綺麗な状態を保つのがマナーだ。
日本では欧米ほどRVパークがなく、汚水を処理できる場所は限られているが、キャンプ場や道の駅などの公衆トイレでは絶対に処理せず、帰ってから自宅のトイレで処理するようにしよう。
■楽しい車中泊の旅にハプニングはつきもの
いかがだっただろうか? 6か月のキャンピングカー旅で体験した冷や汗エピソードをいくつか紹介した。車中泊での旅は自由度が高く、自宅やホテル・旅館とはまた違った体験を味わえるのが魅力だが、その分予想もしないハプニングや、ちょっとした不注意がトラブルの原因になったりもする。車中泊をする際は十分に注意し、起こり得るトラブルと対策を把握して、安全で楽しい旅にしよう。