■江戸時代に創業した「松葉屋本店」の酒蔵見学

酒蔵は築200年以上の歴史がある「松葉屋本店」(撮影:ヒラマツアユコ)

 江戸期には松代藩御用達の地酒を納めていたという松葉屋本店。「北信流」「本吉乃川」が主な銘柄だ。

 冬の仕込みの期間を除けば、酒蔵見学(要予約・200円)が可能だ。仕込みの時季ではないので職人さんはいないが、酒米を蒸す和釜や酒の仕込みに使用する釜を見ることができる。

酒米を蒸す和釜。見学時はオフシーズンなのでブルーシートがかけられている(撮影:ヒラマツアユコ)
酒米を蒸している様子(写真提供:松葉屋本店)

 「酒蔵見学は20年ほど前から始めています」と第14代当主である市川博之さん(株式会社松葉屋本店 代表取締役)。見学を希望する客は、ひとり旅の女性客が多く、高校生が見学に来ることもあるようだ。

 「近隣の学校で地域活動を学ぶ時間を設けていて、その一貫として見学に来ます。よその地域のことを学んで、自分の地域と比較し、それを自分たちの町の町おこしなどに繋げていこうというのが目的です」(市川さん)

 筆者が小布施町を訪れた際も、高校生がグループに分かれてお店を回っているのを見かけた。修学旅行かと思ったが、ほとんど日帰りで「勉強旅行」とも呼ばれているという。江戸時代から続く老舗酒蔵での学びは貴重な時間になるに違いない。

■土蔵の中は夏でも冷んやり

お酒を貯蔵しておくタンク(撮影:ヒラマツアユコ)
土蔵の扉。「昼間の出入りを禁ず」と書かれている(撮影:ヒラマツアユコ)

 酒蔵は「土蔵造り」という伝統的な様式で造られ、蒸した酒米はこの中にある釜で仕込みをして貯蔵する。

 「土で造られている蔵なので、夏でも中は涼しく、一定の温度が保たれるんですよ」(市川さん)。確かに中に入った途端、冷んやりした空気に包まれた。仕込み釜を見せていただき、見学は終了。所要時間は約10分。タブレットで仕込み中の動画を見せてもらえるため、酒造りの工程がよくわかった。

■カウンターで試飲

レジ横のカウンターに並べられた銘酒(撮影:ヒラマツアユコ)
試飲に使う盃(撮影:ヒラマツアユコ)

 カウンターに設けられた試飲コーナーで試飲(1回100円)。辛口が好みの筆者は、赤いラベルの「辛口純米酒」をいただいた。スッキリした飲み口でピリッと感じる辛さが気に入った。

 最後におすすめのお酒の飲み方を伺った。「夏にあえて燗酒を飲むというのをおすすめしたいですね。ぬるいお燗は、冷房で冷えた体を温めてくれますし、リラックスできると思います」

 この夏はぜひ、ぬるめのお燗で猛暑を乗り切りたい。

●松葉屋本店

・住所:長野県上高井郡小布施町小布施778
・営業時間:9:00~18:00、日祝/9:00~17:00
・定休日:1月1日
・電話番号:026-247-2019

・URL:http://matsubaya-honten.co.jp/