今年は季節の流れがとくに早いように感じる。春の訪れを告げる花々も桜前線もそれぞれ早咲きで、かつ、あっという間に過ぎていった。そうなると気になるのが梅雨だ。5月末までに、西から立て続けに梅雨入り宣言があり、そんなタイミングでの台風2号、さらには3号も発生。ちょっと足踏みしたものの、ついに関東も雨のシーズンに突入した。

 そこで、雨の日でも楽しめる「滝見ハイク」のおすすめコースを首都圏から選んだ。大雨や沢の増水には、予報をチェックしたり、周囲をよく観察して注意しなければならないものの、ほんの少しの雨ならば、むしろ樹林やコケの美しさを堪能することができるコースだ。もちろん、晴れれば最高だけれど。

東京都心部からアクセスしやすい青梅エリア

ロックガーデンのハイライト「綾広の滝」。東京にして幻想的な幽谷の雰囲気が漂う

 東京都の西側に位置する青梅や奥多摩は、秩父多摩甲斐国立公園として埼玉県と山梨県と接する広大な山域を有する。山の上まで覆う深い森が本当に魅力的だ。山岳には無数の谷が刻まれており、その豊かな水は荒川や多摩川といった東京を南北に囲む大きな川の水源地にもなっている。都心部のそばにこれだけの山地があるのだから、東京は実際のところ自然に恵まれた大都市だといえる。

 中でも青梅は、土地の多くを山地が占める奥多摩と東京都心部との中間に位置しているため、アクセスがしやすくて歩きやすい山が揃っている。

 その筆頭が御岳山だ。駅からバスとケーブルを乗り継いで山の上まで行けば、あとは舗装路で山頂の武蔵御嶽神社まで歩くことができる。そのため、登山者に混じって観光客や参拝客の姿もたくさん見かける山なのだ。