●ルート&見どころ

 千畳敷駅からはカール内の遊歩道を経て、八丁坂の急登を一気に登ると乗越浄土。振り返ると南アルプス、右手に北アルプスの峰々が見える。ここから駒ヶ岳までは稜線歩き。宝剣山荘、天狗荘を経て最初のピークが中岳、ほどなく木曽駒ヶ岳山頂だ。ここまでの主要時間は約1時間50分。頂上には駒ケ岳神社がありぜひ参拝したい、夏場は御朱印ももらえる。

駒ヶ岳山頂にある駒ヶ岳神社。夏季にはお守り販売や御朱印サービスも実施される

 下りは来た道を引き返す。天狗岩で休憩したら、南アルプスを楽しみながら八丁坂を下ろう。木曽駒ヶ岳までの道は登山道がしっかりと整備されているため歩きやすい。

中央アルプスの主稜線から眺める三ノ沢岳(2,847m)。花の百名山として人気の山だ

●宝剣岳に挑戦

 時間に余裕があれば、宝剣岳へも挑戦したい。麓の駒ヶ根町から千畳敷カールとともに尖って見える山が宝剣だ。

 木曽駒ヶ岳からの戻りに、天狗岩から片道20分の往復で宝剣岳にも登れる。クサリ場がある崖をよじ登る箇所があり、十分な注意が必要だ。天狗岩周辺に荷物をデポし、身軽で臨みたい。なお、宝剣岳を通り抜けて極楽平に下り、千畳敷駅に戻る周回ルートもあるが、こちらは上級向け。

●千畳敷駅までのアプローチは約1時間

 クルマでもバス・電車でも木曽駒ヶ岳への登り口までは約1時間を要する。JR駒ヶ根駅、または駐車場がある菅の台バスセンターより山岳バスを利用、さらに駒ヶ岳ロープウェイを使って登り口まで到達する。駒ヶ根駅からロープウェイ山麓駅(しらび平)へのバス所要時間は約40分、ロープウェイの乗車は8分。登山計画にはこれも加味したい。ちなみに山頂の千畳敷駅は日本最標高(2,612m)の駅で真夏の週末は登山客、観光客で大混雑する。朝一番のバス乗車、午後早めの下山がオススメだ。

菅の台バスセンターより山岳バスを利用