■最大限のパフォーマンスを得たいなら揃えるべし

メーカーを揃えてこそ、最大限の性能を発揮できる

 では、実際に使い比べてみたときに、どのような違いが出るのか。

 各社の配合比は、自社のバーナーが最大限パワーを発揮できるような比率に調整されている。他社の燃料に繋いでも火をつけることはできなくないが、組み合わせによっては火力や効率がガクンと落ちてしまい、性能を発揮しきれないものも少なくない。

 例えば、カタログのスペック上では高火力が売りのバーナーでも、相性の悪いガス缶を使うと自慢の火力が発揮されない。つまり、他者のものでも互換性はあるので使えるが、バーナーのベストパフォーマンスを引き出すためには、同じメーカーのガス缶が必要不可欠なのだ。

■数百円をケチるメリットってある?

きれいに完全燃焼した炎は、赤ではなく、青く見える

 特にOD缶はガスが早く出過ぎてしまったり、微妙にネジ山が合わず取り付けすらできない組み合わせもある。また、メーカーの安全テストは、器具とガス缶を揃えて行うため、各ブランドは他社のものを組み合わせたときの安全性は担保していない。

 ちなみに、中途半端に余ったガスを別のガス缶に再充填するためのアダプターを目にしたことがある方も少なくないだろう。一見便利なギアだが、配合比の違うガスを混ぜて使うことは危険だ。

 キャンプ毎に買うと考えると「使えるなら別にいいじゃん」と数百円を節約しようと考える方もいるだろうが、「事故が起きるかも……」という不安と数百円を天秤にかけるのは割に合わないのでは? バーナーとガス缶のメーカーは揃えて、気持ちよく使いたいものだ。