2024年の大河ドラマ『光る君へ』の主人公で、吉高由里子演じる「紫式部」が少女時代を過ごした地・福井県越前市を見下ろす標高533mの鬼ヶ岳(おにがたけ)は、市街地から近く展望もよく市民に人気の山。

 下山したら越前市名物「ボルガライス」を味わい、猫寺として有名な「御誕生寺(ごたんじょうじ)」に立ち寄り、そして味真野(あじまの)小学校の「校庭の一本桜」を見に行く、越前市を満喫できるおすすめルートを紹介しよう

■敦賀湾も望める展望の山

 福井県の旧国名を冠した「越前市」。かつてこの地には国府(こくふ)があり、「光る君へ」の原作となった「源氏物語」の作者・紫式部は、越前国司となった父、藤原為時(ふじわらためとき)について行き、この地で少女時代を暮らした。

 この町を一望できるのが「鬼ヶ岳」。尾根筋を登る急登の道だが、登り始めてすぐに展望が開けるので、登っていて楽しい。1時間少々で登頂でき、山頂には避難小屋もあり、万が一の際も安心だ。

運がよければ山頂から雲海を望むこともできる(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 山頂には展望台があり、西の方角には敦賀湾も望める。

山頂の展望台から敦賀湾を望む(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 関西・中京圏からは高速で3~4時間程度のため、日帰りで行けなくもないが、前泊してゆっくり登山を満喫し、越前市中心部、武生(たけふ)の町並みを散策し、名物「おろしそば」の食べ歩きなども楽しみたいところ。

 キャンプをするのなら、鬼ヶ岳登山口から車で約10分のところにある「みどりと自然の村」キャンプ場がおすすめ。開放的で見晴らしがよく、立ち寄り湯も近く、オープンサイトなら1人1泊400円と安い。

花見キャンプも楽しめる「みどりと自然の村」(撮影:ブラボーマウンテン編集部)