■どんな人と組むか次第で、これからの光岳小屋は変わる

光岳小屋の冬。小屋の準備をしながら、今年の冬に向けて薪ストーブとお風呂の薪を作る。体力落ちたなぁ

 光岳小屋の運営方法には、特別な決まりはない。前任者原田さんの時は、原田さんらしい色が出ていた。昨年は、わたしの色が出ていたと思う。良くも悪くも、わたしは我が強いタイプだからこそ、違うタイプのスタッフが必要だ。一緒に山小屋をやってくれるスタッフの色が足し算で重なって、山小屋はよりよくなると思っている。

 同じ方向を見てくれる人と一緒にやりたいけれど、わたしの「こうしたい!」が必ずしも正解ってわけでもないだろう。明らかに間違っていることもあるはず。だから、スタッフの正直な声って結構重要だと思っている。それはお客さんの声も同じ。

 自分ってもっとできる人間だと思い込んでいたけど、1年やってみて、驚くほどできないことばかりだった。できないことばかりが気になってしまって、ここだけの話だけど「管理人なんて無理だった〜」とシーズン途中に泣いたこともあったし、ハイマツの丘で「ウッキ〜!」と発狂して大声を出したこともあった。

 たかが4ヵ月、されど4ヵ月。なんとか無事に終われたのは、この時間を一緒に戦ってくれた2人のスタッフのおかげ。2人には、落ち込むたびに「初めてなんだから上出来だよ」と励まされた。今年はどんな人たちと過ごせるだろうか。いまからシーズンインが楽しみだ。