■メリットその3 スマホ経由でプリント/シャッターを押せる機能性の高さ

アプリを通したリモートシャッター(左)とダイレクトプリント(右)(撮影:ソラ)

 「instax mini evo」は「ただ、写真を撮るだけ」ではなく、Bluetoothを使ってスマホ内の写真をプリントすることができる。インスタントカメラを購入する前に撮った、お気に入りの写真がプリントできる。思い出作り、プレゼント、部屋の飾り、スマホケース/日記のデコレーションなど、状況や目的に合わせて好きな写真がプリントできるのは嬉しい。

■メリットその4 SDカードを使えば無限に撮れる

気に入った写真だけをプリントできる(撮影:ソラ)

 従来のインスタントカメラでは「撮影したら、すぐに現像」が一般的だった。そのおかげで写りが悪い写真もプリントされ、捨てるわけにもいかず、タンスの奥深くに眠らせた…… なんて経験はないだろうか。

 しかし、「instax mini evo」では撮影したデータを一時保存できるので、撮影後に気に入ったものだけを選んでプリントすることが可能だ。本体の内蔵メモリーには45枚分のデータを保存でき、SDカードにも対応している。32GBのSDカードなら3600枚ほどの写真が撮れるため、デジカメのように使うのもアリだろう。

 アウトドアアクティビティの際は「虹」「朝日」「夕焼け」など、撮影時間が限られたシチュエーションが多い。データ保存ができないインスタントカメラの場合、1枚ずつプリントする必要がある。ただ、そんなことをしていたら、いくら時間があっても足りないだろう。

 撮れるだけ撮った後にゆっくりとデータを確認できるのは、かなりのメリットだ。また、1枚60~100円近くのチェキフィルムはお世辞にも安いとはいえないため、印刷したい写真を選べる「instax mini evo」ではフィルムの無駄遣いも防止できる。

■デメリットその1 USBがMicro-B/差し込み口のフタが開けづらい

充電ケーブルを差し込む際には、フタを押さえておかなければならずに不便(撮影:ソラ)

 「instax mini evo」のUSBはMicro-Bのため、充電のたびにコネクタの向きを合わせるのに手間がかかる。また、お泊まり旅行やキャンプでは、種類の違うケーブルを持ち運ぶため手荷物が少しかさばる。機能面を考えると、USBはtype-Cが良いとカメラを使っていて感じる。

 また、充電とSDカードの差し込み口のフタは開けづらく、充電の度にフタを開けるのが難儀に感じる。

■デメリットその2 バッテリーの寿命

 「instax mini evo」の説明書には、バッテリーの寿命は、約300回の充電が可能で、バッテリーを取り外すことはできないと書かれている。充電を繰り返すことでバッテリーが消耗されていくのに、バッテリー交換ができないのは、長い目で見てみるとデメリットになりそうだ。

■デメリットその3 スマホからのプリントでは100通りのエフェクトを使えない

エフェクトを使用したチェキ、右から「ミラー×ブルー」「ソフトフォーカス×ブルー」「多重露光×イエロー」「ノーマル×イエロー」(撮影:ソラ)

 スマホから好きな写真をプリントできる「instax mini evo」だが、その際に100通りのエフェクトを使えないのがとても残念だ。加工アプリを使用して似たようなエフェクトを使用することは可能だろうが、「instax mini evo」の魅力の一つでもあるエフェクトが使用できないのはデメリットに感じる。

■デメリットその4 プリントした写真以外はスマホに移行できない

 プリントした写真以外はスマホに送れない仕様。SDカードでデータ移行はできるが、スマホのminiEvoアプリで気軽にデータを送ることができない。ただ、その少し不憫なアナログ感を楽しんでゆくのが、インスタントカメラの醍醐味だろう。

■忘れたくない思い出を「モノ」として残せる

忘れたくない「特別な瞬間」を記録できる(撮影:ソラ)

 高性能のスマホカメラが普及するなか、品薄になるほどの人気を誇った「instax mini evo」。その魅力を、メリット/デメリット含めて紹介させていただいたが、いかがだろうか。デジタル化が進んでいく時代だからこそ、忘れたくない思い出を「モノ」として残せるのは、とても魅力的に感じる。

 セルフタイマーと三脚を駆使して、一人旅で使うのもよし。家族、恋人、愛犬との思い出を残す際にも最適だ。登山やキャンプなど、アウトドアでの相棒として、役にたつこと間違いなし! 「便利なスマホでは実感できない、アナログ操作を楽しみたい!」と思う方におすすめしたい。