■「心編」感覚的なととのい話

 川サウナでは、体と脳以外にも「感覚」によって“ととのう”ことがある。個人的には施設よりも、テントサウナによる川サウナの方が“ととのい率”が高いと感じるのだ。それには以下の要因があると思われる。

・自然の中にいることで生き物としての生命感が溢れてくる

・川は“大人的思考”を“童心的思考”に戻してくれる

・川に入ると、地球の調和の一部であることを実感することがある

・頬を撫でる風や木々のゆらぎの癒し効果が半端ない

・テレビなんてない。聞こえるのは鳥の声と川のせせらぎのみ

・自然の中では自分の存在がすごくちっぽけに感じる

・全ての悩みがどうでもよくなる

 色々書いたが、はっきり言って理屈じゃない「ナニカ」の要因が働くことは間違いない。施設サウナに比べて、川では“ととのい”の深度が違ってくるのだ。古代の人たちは、そのナニカのことを畏敬を込めて八百万(やおろず)の神とかカムイとかの名で呼んだこともあったのだろう。まさに「シン・ととのい」の世界なのである。壮大〜。

自然の中での外気浴。すべての悩みが溶けていく

■行かなきゃ損!  今すぐサウナへGO!

 一石二鳥どころか、一石二十鳥くらいのお得さにあふれる“ととのい”の効果。どう考えたって、サウナをやらない手はない。これだけ多種多様な恍惚状態を、たった4文字の“ととのい”という言葉で表現したのは、人類史上の大発見ではないだろうか(大袈裟?)。

 なんとなくサウナに入るより、今回の「体・脳・心」の話を知ったうえで入った方が、よりサウナを好きになれるはず。自分の心と体、そして自然と対話して、本来の自分を取り戻してみてはどうだろうか?