木村拓哉が信長役を演じ、人口40万人の岐阜市に46万人が訪れた「ぎふ信長まつり」は記憶に新しいところだ。キムタクの信長と、綾瀬はるかが濃姫を演じる映画『レジェンド&バタフライ』も来春公開予定。尾張から全国制覇を目指した信長だが、織田一族のルーツは実は福井県越前町にある。
信長の先祖が神官を務めていたといわれている、越前町織田地区の劔神社(つるぎじんじゃ)を訪れ、織田氏のルーツに思いを馳せるとともに、名物「おもかる石」を持ち上げて願い事成就を占おう。今が旬の越前ガニもぜひ味わいたい。
■織田信長一族のルーツは、越前にあり
大河ドラマでも1992年『信長 KING OF ZIPANGU』では緒方直人、2009年『天地人』では吉川晃司、2011年『江〜姫たちの戦国〜』では豊川悦司、2020年『麒麟がくる』では染谷将太と、個性的な俳優たちが織田信長役を演じてきた。来年2023年の『どうする家康』では岡田准一が演じるとのことだが、どのような信長になるのか楽しみだ。
織田信長が尾張から天下布武の道を歩んだのは誰もが知るところであるが、織田一族のルーツは、実は越前にあるのをご存知だろうか。
諸説あるが、織田信長の先祖は第14代仲哀(ちゅうあい)天皇の時代から続くといわれる「劔神社」の神官であったといわれている。室町時代、越前守護・斯波義将(しばよしまさ)の家臣であった信長の先祖が、義将の子・義重(よししげ)が越前と尾張の守護を兼任するにあたり、尾張へ移住したとされる。
信長は戦国時代越前を統治していた朝倉義景(あさくらよしかげ)と激しく対立し、最後には一乗谷に攻め込み朝倉氏を滅ぼしたが、劔神社については氏神と崇め、格別の信仰をもって神領を寄進するなど保護したという。
劔神社の隣には、「織田文化歴史館」があり、織田一族の歴史を知ることができるので、ぜひ立ち寄ってみたい。