■千と千尋の神隠しのモデルと噂の「歴史の宿 金具屋」

金具屋の外観は22時までライトアップされており、写真スポットにもなっている(撮影:仲地宏樹)

 「歴史の宿 金具屋」の歴史はとても古く、温泉宿としての金具屋の創業は1758年。以前、鍛冶屋(金具師)だったことから、「金具屋」と名付けられたそうだ。

実際に金具屋で撮影された「千と千尋の神隠し」のファンアートなども飾られている(撮影:仲地宏樹)

 昭和初期に入り、増築された木造4階建ての「斉月楼」や「大広間」は現在、国の登録有形文化財にも認定されており、『千と千尋の神隠し』に登場する「油屋」に似ていると、ファンの間で話題になっている。

散策していると細かな部分にも大工たちの遊び心が見て取れる(撮影:仲地宏樹)

 増築する際、豪華絢爛なものを建てたいと考えていた当時の6代目が、宮大工たちと日本中の名建築を見て回り、真似したため異文化を寄せ集めた不思議な雰囲気に。館内を歩いていると客室や廊下、階段など、さまざまな場所に宮大工たちの細かな技巧や遊びが存在している。

柱のない130畳の「大広間」天井は、折り上げ格天井と呼ばれる擬洋風建築(撮影:仲地宏樹)

 金具屋の歴史などについては、宿泊客向け「金具屋文化財巡り」ガイドツアーとして、毎日夕方17時半から解説されている。

●歴史の宿  金具屋

・住所:長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2202
・電話:0269-33-3131

・ホームページURL:http://www.kanaguya.com/
※営業日時はホームページよりご確認ください