全国には「富士」の名前を冠した山は多く、「郷土富士」と呼ばれ富士山に似た山容で、その土地を代表する山であることから名付けられている。

 今回は三重県菰野町の郷土富士、「菰野富士(こものふじ)」の魅力を紹介する。

■菰野富士をおすすめする2つの理由

 三重県菰野町で代表する山といえば、日本二百名山の御在所岳(ございしょだけ)や鎌ヶ岳などがあり、多くの登山者を引きつけて止まない。

 一方、菰野富士の標高は369m。1,000mを超える山が連なる場所において、見劣り感は否めないが、それでもこの山には多くの人が訪れる。

 理由は2つ。ひとつは、登山口からわずか30分で頂上へ行ける手軽さ。全国を見渡しても、30分ほどで頂上まで行ける山、その頂上から海と山を見渡せるような山はわずかに数えるほど。

 まだ本格的な登山には不安が残るが、景色のよい山に登りたい子ども連れや年配のハイカーにも充分おすすめできる。

 もう一つは、頂上からの眺望。わずか30分歩いただけで360度のパノラマビューを見られるのは特筆すべき点ではないか。

テーブルと椅子が置かれている菰野富士山頂(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 頂上には石で作られたテーブルや椅子も置かれ、この眺望を見ながらひと息つく時間は格別だ。