「上高地」 と言えば「日本屈指の山岳景勝地」として登山者はもちろん、一般の人でも山岳観光を楽しめる場所として、メディアに取り上げられる人気のスポットだ。
そんな上高地のような雰囲気を味わえる場所が、三重県と滋賀県の県境に連なる鈴鹿山脈の山腹に存在するのをご存知だろうか。その名も「鈴鹿の上高地」。
日本が誇る山岳景勝地の名前を冠しているが、筆者を含め、実際に上高地へ行ったことのある人は、おそらく「上高地に、ちょっと似てる…かな？」と感じることだろう。
ではなぜ ここを訪れた登山者は この地を「鈴鹿の上高地」と呼ぶのか。その理由と、ここにしかない魅力を紹介していく。
■なぜ 「鈴鹿の上高地」 と呼ぶのか
上高地といえば、河童橋とその奥にそびえる峰々の風景がまず一番最初に思い浮かぶのではないだろうか。
清らかな川、木製の橋とその奥には雄大な峰々、これこそ上高地と呼べる景色だ。残念ながら鈴鹿の上高地ではこのような景色は見られない。同じ景色はないが、鈴鹿の上高地と本家の上高地で共通しているのが「どちらも川沿いを歩くルート」であるという点。
水の流れる音や、木々が風に揺れる音を聞きながら歩くこの道は、大自然の持つ癒しのエネルギーを歩いた者に与えてくれる。
この辺りの道は平坦で歩きやすく、これらの特徴が本家の上高地に近いことから、この辺りを「鈴鹿の上高地」と呼んでいる。
