■火山ならではのお鉢巡りを楽しむ

頂上までの稜線は強風に注意
山頂までは岩場が続く

 避難小屋の分岐を過ぎると、山頂までの稜線が広がる。大きな岩場が続くので、足場に気をつけながらゆっくりと自分のペースで頂上を目指そう。稜線は強風の影響を受けやすく、ガスの流れも激しいので景色が目まぐるしく変わる。あまりにも風が強いと体が吹き飛ばされてしまう恐れもあるため、無理なアタックは禁物だ。

ぐるっと一周お鉢巡りができるのも、羊蹄山の魅力の一つ

 頂上に到着すると、北の大地が360度見渡せる。景色と同じく圧巻なのが、火山ならではの大きな火口。途中までしか進めない火山も多いが、羊蹄山は火口の周りをぐるりと一周お鉢巡りができる。

羊蹄山の反対側から見る頂上

 北海道の絶景に、高山植物に、岩場に、お鉢巡り。日帰りでアクセスできる羊蹄山は、登り甲斐がある素晴らしい山の一つだと言える。ニセコの町から眺めるのも良いが、登山好きの人は一度チャレンジしてはいかがだろうか。

■初級者は入念な準備が必要

岩場やガレ場が多いため十分な注意が必要

 羊蹄山は、どのコースを選んでも往復約10時間近くかかるため、決して簡単な山だとは言えない。真狩コースは初級者向けとされているが、標高は1,898mあり本州の山で例えれば3,000m級の山の環境に近いので、万全な準備を整えてから登山に挑もう。

 頂上付近には岩場やガレ場もあるため、慢心は禁物だ。稜線付近は、風の強さや天候などのコンディションによっては諦めなければいけないこともあるかもしれない。そういった認識や体力や注意を十分払ったうえで、登山に臨みたい。

 真狩村WEBサイトにて、コースの詳細や注意点が記載された「羊蹄山真狩コースガイド」がダウンロードできるので確認してみよう。

URL:https://www.vill.makkari.lg.jp/resources/output/contents/file/release/163/2912/guide.pdf