転倒や引っ掛け、焚き火中に飛んできた火の粉、靴下の擦り切れ……。傷みや穴あきなど、何かとトラブルの多いアウトドアウェアだが、決して安くはないため、できる限り大切に使い続けたい。

 今回提案するのは「ダーニング」と呼ばれる、初心者向けの補修方法。不器用な人でも100均アイテムや、家にあるもので簡単に修理できるうえ、あえてカラフルな糸を使うことで、世界に一つだけのアウトドアウェアにリメイクできる楽しみもある。

 本記事では、ダーニングの基本や、破れたトレッキングパンツをダーニングで修理する手順を紹介する。

■イギリス発の「ダーニング」とは

 ダーニングとは、刺繍のように糸で穴を塞いでいく、イギリス発祥の修理方法のこと。刺繍と聞くと難しそうに感じるが、。2本の太い糸のみを使うため失敗が少なく、縫い目が多少歪んでしまっても味として楽しめ、裁縫初心者でも簡単にチャレンジできる。

■ダーニングで世界に一つだけのウェアにリメイク

あえてカラフルな糸を使って、補修箇所に遊び心を出すのもおすすめ(撮影:おかだあきほ)

 ウェアに自分だけの色を出せるのも、ダーニングの魅力。一般的に、衣類の補修には生地と同系色の糸を使うが、ダーニングでは個性を出すために、あえて全く異なるカラフルな糸で縫う。少し飽きてきたアイテムや、人と被りやすいアイテムを世界に一つだけのウェアに変身させることも楽しみ方の一つとなっている。