■山岳リゾートの八方尾根から紅葉の八方池を目指す

●北アルプスが鏡写しになる八方池

 ウィンタースポーツが盛んな白馬エリアのなかでも、長野県の白馬八方尾根は抜群の知名度を誇る人気リゾート。初夏から秋にかけては、後立山連峰のひとつ、唐松岳への玄関口としてたくさんの登山客が訪れる。登山ルート上の尾根の途中には、“北アルプスの展望台” とも称される神秘的な八方池がたたずんでいる。尾根の窪地に雨水や雪解け水が集まってできたこの天然池は、白馬三山を一望できる絶景ポイント。ピークを目指さず、リフト山頂と池を往復するだけというハイカーも少なくない。

 ゴンドラやリフトを乗り継いで、最上部のグラートクワッドリフトを降りたところが登山路の入口。ここから八方池まで「白馬八方尾根自然研究路」というトレッキングコースが整備されており、登山口から往復2時間30分ほど。登山路は2つあり、上りと下りでルートを変えれば見える景色が違って被写体に事欠かない。

 また、ゴンドラ山頂駅には、山にいながら海を感じられる「白馬マウンテンビーチ」もある。展望もよいので、秋の山並みや山麓風景の撮影にぴったりだ。

●SPOT.1 北アルプスが映る八方池

白馬三山が見事に写り込んだ八方池

 白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山をはじめとするダイナミックな北アルプスと、山が逆さに映りこんだ水面を一枚の写真に残そうと、本格仕様のカメラを持参した人の姿も多い。紅葉に包まれた秋ならではの光景は、撮り逃したくない“旬の被写体”だ。

●SPOT.2 空中からのアングルも絶好のシャッターチャンス

上空からのアングルを収めることができるゴンドラリフト

 登山口へのアプローチ方法には、山麓からゴンドラリフト「アダム」とリフト2本を乗り継ぐ「八方アルペンライン」と、中腹の黒菱駐車場まで車でアクセスしてリフトを乗り継ぐ「黒菱ライン」がある。視線がぐっと高くなる空中から紅葉に染まる山を撮影するのもおすすめだ。