白馬八方尾根スキー場のゴンドラ＆リフトは、夏季は「八方アルペンライン」として営業中。最上部のリフト山頂から白馬連峰の唐松岳へと尾根が長く延び、その途中に神秘の池「八方池」があるが、ここは夏のトレッキングスポットとして人気が高い。白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山を一望できる絶景地として知られ、水面に三山が逆さに映る光景は感動ものだ。とりわけ夏は、高山植物が競い合うように咲き、可憐な花に癒されながらトレッキングを楽しめる。
■“涼”を感じる空中散歩も楽しい
山麓から八方ゴンドラリフト「アダム」と、リフト2本を乗り継げば、標高1,830mの登山口までらくらくアクセス。一気に標高を稼げるから、登る距離を少なくできるのが嬉しい。夏のスキー場は広々とした草原のようで、吹き抜ける風も涼しく爽快だ。ぐんぐん高度が上がると、山麓に広がる自然豊かな村落や、遠くまで続く山並みが見えてくる。これも、心が開放的になる風景だ。“涼”を感じながら空中散歩を楽しんでいると、リフト山頂まであっという間に着いてしまう。
■リフト山頂から歩いて1時間で行ける
4人乗りのグラートクワッドリフトを降りたところが登山ルートの入口。ここから八方池まで白馬八方尾根自然研究路というトレッキングコースが整備され、1時間ほどで絶景スポットの池まで行くことができる。コースは2つあり、岩がごろごろとしたルートは登るうちに白馬三山が少しずつ姿を現わし、途中にケルンが置かれた休憩ポイントが点在。行きはこちらのルートがおすすめだ。もう1つのルートは、歩きやすい木道が整備されており、五竜岳や鹿島槍ヶ岳がすばらしい。行きと帰りで趣の異なるルートを通れるので、変化があっておもしろい。
■5つのケルンを越えながら目的地へ
登山口から八方池までのルート上には5つのケルンがあり、大抵が平坦な場所にベンチなどが用意された休憩ポイントになっている。ハイマツなどの低木が多い視界が開けたところなので、晴れた日は後立山連峰の眺望を楽しみながらひと息つくのにぴったりだ。また、ケルンには名称がついており、マップと見比べることで現在地や標高、どこまで進んでいるか確認することができる。第3ケルンまでくればゴールの八方池はあともう少し。
