■鷹ノ巣山は稲村岩尾根が通行止め

 見晴らしが自慢の鷹ノ巣山山頂へと続く主要ルートで、静かに沢辺の草花を楽しみながら登れる水根沢林道だが、下山時によく使われていた山頂から北東に東日原へと延びる稲村岩尾根が通行止め。往路を戻るか、石尾根経由で氷川へと下る計画を立てたい。水根沢も一部登山道の崩落箇所があるので、通行時は要注意。

■ハイキングコースの注意箇所

ハイキングコースも出発前に情報をチェック

 日帰りのハイキングを計画している方々にも、いくつか注意事項をば。

 「大多摩ウォーキングトレイル」は鳩ノ巣渓谷遊歩道で落石があったため、安全が確認できるまで白丸と鳩ノ巣間の一部を通行止めにしている。迂回は国道411号線を通る。

 「海沢三滝」を巡るコースも4月末から一部通行止め。もっとも落差の大きな大滝にはアクセスできないので注意していただきたい。

 また、通行止めが続いていた「氷川渓谷遊歩道」、「奥多摩むかし道」は通行止めが解除され、全線で通行可能になっている。

■登山時に頭に入れておきたい3つの注意点

夏山ならではの注意点を頭に入れておこう

 1つめは雷雨。この夏はほぼ毎日、午後になると雷雲が発生し、場所によっては局地的に激しい雷雨に見舞われている(奥秩父では登山者が雷に打たれる事故が発生)。雷注意報が出ている時は、登山を控えること。行動中にあたりが急に暗い雲に覆われる、冷たい風が吹き下ろす、雷鳴が聞こえる、大粒の雨が落ち始めるなどしたら、それは雷雨の合図。開けた場所や高い場所を避けて、無理せず様子をみよう。

 今年は、ツキノワグマの目撃頻度も大変高くなっている。特に8月以降は、採餌中のクマと出会わないように注意。早朝や夕方の単独行動を避ける、出没情報があるエリアやコナラ、ミズナラなどドングリが豊富な自然林を避ける、鈴やラジオなどで自身の存在を知らせながら歩くなどの配慮をしたい。

 また、8月8日から年度いっぱいは、都によるシカの指定管理鳥獣捕獲事業が行われている。専門業者による銃器による捕獲作業で、エリアは雲取山〜長沢背稜周辺。詳しくは、奥多摩ビジターセンターのHPから。

https://www.ces-net.jp/okutamavc/info/2133

■お盆時期の見どころ情報

 御岳山ではレンゲショウマが見頃を迎え、「レンゲショウマ祭り」が開催中。

 沢沿いのルートでは、紫色のイワタバコ、黄色のタマガワホトトギスが咲き始める時期なので、沢沿いルートを歩く計画の方はお見逃しなく。

 また林の中では、田中澄江が著書『花の百名山』に雲取山の花として取り上げたオレンジ色の花、フシグロセンノウも開花し始める。

情報収集にはビジターセンターをフル活用しよう

 より詳しい登山道状況や花の開花状況については、「奥多摩ビジターセンター」をはじめ、西多摩エリアに5つあるビジターセンターにお問い合わせを。

https://www.ces-net.jp/okutamavc/

http://www.okutama.gr.jp/yama/index.htm