■装備と注意点

山中に有人の山小屋はないため、食糧を十分に持っていく必要がある(撮影:おかだあきほ

●2泊3日で14kg! 必要な装備とは

 屋久島宮之浦岳縦走では、衣食住を全て整えていく必要がある。有人の山小屋や売店はないため、食糧や着替えは日程+1日分を目安としたパッキングが必須。また、現在コロナ対策のため、緊急時以外の避難小屋の利用自粛が推奨されているため、テントが必要だ。

参考:屋久島世界遺産センター https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/tozan/tozan.htm

 通常の登山装備のほかに、必要なものは次の通り。

・モバイルバッテリー(20000mAhを持参)
・トイレットペーパー(山小屋には備え付けがない)
・携帯用トイレ(ルート内にはトイレが少ない)
・防水スタッフバッグ
・携帯用浄水器

 雨が多い屋久島では荷物の防水対策は重要。また、屋久島では山中の水場で湧き水を汲むのだが、基本的にきれいだが、動物の糞尿が混じっている可能性もあるので、浄水器を使うと安心だ。

●濡れた場所は滑りやすいので注意

木道は滑りやすいので注意(撮影:おかだあきほ

 登山道の多くが木道であるうえ、雨で湿っていることが多いため滑りやすい。特に木製の階段は隙間が空いているので滑落に注意。木道を傷つけないように注意しながら、トレッキングポールを使ってゆっくり通過しよう。

■無理のない山行を

 2泊3日の屋久島宮之浦岳縦走は、総距離30kmに及ぶ体力のいる山行だ。疲れや体調不良、体力不足は道迷いや事故につながる。体力や体調に不安がある人は、縦走ではなく日帰りに変更し、コース内のピークハントを見送るなど行程を見直そう。