■つがいけロープウェイを使用したルート(栂池ロープウェイ&ゴンドラ)

 山麓からゴンドラとロープウェイを乗り継いで一気に標高1,829mまで上がるつがいけロープウェイ。日本で2番目に長いゴンドラは、6人乗りで20分間のゆったりとした空の旅が楽しめる。乗り継ぐロープウェイは71人乗り。キャビンからは栂池スキー場や上部の美しい森や山並みを空から眺めることができる。

営業時間:6:30 ~ 17:20 料金:大人往復 3380円

●ルート1:小蓮華山(これんげやま) 爽快な尾根で新潟県の最高峰へ

[山行ナビ]
1泊2日
自然園駅―白馬大池山荘(泊)―小蓮華山(往復)
歩行時間
1日目:3時間30分/2日目:6時間
体力 ★★★☆☆ | 技術 ★★★☆☆

小蓮華山からの景色。気象条件が合えば、白馬村に広がる雲海が見られる

 新潟県と長野県の県境にまたがる山で、標高は2,766mと新潟県最高峰。高原さながらの景色が広がる天狗原(てんぐっぱら)湿原と、山上湖・白馬大池を通る見どころの多いルートだ。1日目は天狗原、乗鞍岳を通り過ぎて、白馬大池で宿泊。2日目に小蓮華山へ登頂するゆとりを持った日程を組みたい。

山頂には鉄剣と仏石が置いてある。かつては信仰の対象となっていた

 白馬大池を過ぎてからの雷鳥坂の登りは、1日目で疲れた足にはなかなか堪える坂だ。雷鳥坂を登りきると、白馬大池の眺めが良い。緩やかに続く稜線の上からは小蓮華山、白馬岳が正面に見えて、気持ちのいい山歩きができる。周辺にはライチョウも数多く生息しており、視界を遮るものがない爽快な景色の中を歩ける。

●ルート2:栂池自然園(つがいけしぜんえん) 日本屈指の高層湿原

[山行ナビ]
日帰り
自然園駅― 栂池自然園( 往復)
歩行時間
3時間30分
体力 ★☆☆☆☆ | 技術 ★☆☆☆☆

栂池自然園内は木道が整備されているため、子どもからお年寄りまで様々な観光客が訪れる。雨の日は滑りやすいので気を付けたい

 標高1,829m地点のロープウェイ終点の先に広がる栂池自然園。日本屈指の高層湿原が広がり、高山植物の宝庫となっている。6月中旬~7月上旬にはミズバショウ、7月~ 8月にかけてはワタスゲ、ニッコウキスゲなどが咲き誇り、時期ごとの花が楽しめる。湿原は「浮島湿原」「展望湿原」と2ヶ所あり、どちらも後立山連峰と組み合わさった景色が美しい。

7月~8月に花を咲かせるシラネニンジン 

 総面積100ヘクタールの圏内では全長5.5kmの木道が整備されており、初級者でも歩きやすい様々なルートが敷設されている。最も奥にある展望湿原には程よい登りもあるのでトレッキング気分を十分に味わえるはずだ。入園には1人320円がかかる。付近のビジターセンターでは園内の植生に関する資料が展示されている。

栂池自然園の入り口には看板が立つ
栂池自然園入り口の隣にある旧栂池ヒュッテ。当時の貴重な登山用具などが保存されている