■山小屋経営は本当にギャンブル!
役場に荷物置き場の相談をしたところ、敷地の一角をお借りすることができた。残りのものは、日にち指定で荷造りをする場所に直接送る。あとは現場でなんとかするしかない。
私の自宅がある長野から、2台の車パンパンに荷物を積んで出発。私の愛車は今にも泣き出しそうな音を立てて、坂道と峠をいくつも越えた。荷物は車が運んでくれるのだけれど、川根本町に着いた頃には、私も一緒になって背負ってきたような疲労感。
予想外のことがひとつ起きた。今年は定員数が14名で「平日なんて3人くらい来てくれたら上出来」なんて思っていたら、予想以上にご予約をいただき、あらまあびっくり。
本当にありがたいことだ。もちろん今後の天気にもよるけれど、ご予約いただいた分を踏まえて食材を発注する。足りなければ困るので一応、1300食分を用意。なんてったって、ヘリの荷揚げは年に1回きりだから、シーズン途中に追加でヘリを飛ばすことはできない。だから、はじめは食材を少なく用意しておいて、シーズン途中で追加発注すればいいや、なんてことはできないのだ。
本当に山小屋経営はギャンブルだなあ。
■6月末の荷造りは暑かった!
川根本町に着いた日から荷造りを行う。アカギさんもレクチャーに駆けつけてくれた。暑くてふらふらになりなが、バランスを見つつモッコに荷物を組んでいく。食器などの割れ物は一番上の真ん中に寄せるといいらしい。割れたら終わりだから、特に気を使う。
大きなものといえば、やはりベッド用の木材だろう。川根本町在住の大工さんの友人が、私の希望に沿って丁寧に加工してくれた。荷上げした後に、山上で18台のベッドを組み立てる予定だ。そして今年の一大イベントは、「太陽熱温水器」である。ご縁があり、小屋に設置することになったのだ。
段々と集まってきた荷物を見て、「いよいよはじまるんだな」と、やっと実感が湧く。