夏休みシーズンがはじまり、本格的な登山シーズンに突入! 近場の低山で十分経験を積んだら、登山者がこぞって足を運ぶ日本アルプスの登山デビューが待っている。まずはロープウェイ・リフトなどがある初心者でも登りやすい山を選んで、高山ならではの大パノラマを楽しんでほしい。

 今回は、日本アルプスの中でも比較的登りやすくて、アルプスらしい景色を堪能できる、定番の入門向け登山コースを3つ紹介する。

■立山・雄山(3,003m)|室堂から往復コース

 立山とは北アルプス北部に位置する「雄山(おやま)」「大汝山(おおなんじやま)」「富士ノ折立(ふじのおりたて)」の三山の総称。一般的に立山を登るというのは「雄山」のことを指すことが多く、比較的容易に登れる北アルプスの3,000m峰として高い人気がある。

室堂周辺の散策コース

 世界有数の山岳観光ルートである立山黒部アルペンルートで、富山県側からは立山駅、長野県側からは扇沢駅を起点に、バスやケーブルカーなどさまざまな乗り物を乗り継ぎ標高2,450mの室堂(むろどう)に到着。ターミナルから一歩踏み出すと、立山連峰にぐるりと囲まれた絶景に目を奪われる。室堂周辺には散策路が整備されているので、初日は高度順応もかねて周辺散策後、山小屋・テント場に宿泊するのがおすすめ。散策コースでは、時折立山名物の「雷鳥」が姿を見せることも!

一ノ越から山頂までのガレ場は要注意

 翌日は、いよいよ立山・雄山登山に挑戦しよう。まずは石畳の散策路を歩いて徐々に標高を上げ「一ノ越(いちのこし)」まで歩いたら(約1時間10分)、本格的な岩稜の登山道に。山頂までは、急勾配なガレ場が続くので、すれ違う登山者や足場には十分に注意して登ろう。 

雄山の肩

 急坂を登り切り平らな広場のある「雄山の肩」に到着したら、雄山神社峰本社の鳥居をくぐり最高地点に到着!  槍ヶ岳や穂高連峰をはじめ、北アルプスをぐるりと一望する大パノラマを堪能しよう。

・立山・雄山コース概要
1日目:アルペンルートで「室堂」周辺散策
2日目:室堂 - 一ノ越 - 立山雄山 - 一ノ越 - 室堂【コースタイム目安:3時間30分】