■熱帯カルストのさまざまな特徴

 大石林山は世界最北端の熱帯カルスト(※)と言われ、2億5千年前のサンゴ礁が石灰岩となり、長い年月をかけて激しい雨風によって浸食されできた独特な地形だ(※降水量の多い湿潤熱帯でできたカルスト)。

 大石林山の特徴の一つが、豊富なカルスト地形。カルストと一口に言っても、タワー状の石灰岩台地やピナクル(岩塔)、窪地と、さまざまな形がある。それらをまとめて見られるのがこの山の魅力だ。

 大石林山のシンボルともいえる「悟空岩」。孫悟空が生まれた、中国の花果山に似ていることが名前の由来とされている。悟空岩の横の階段を登っていくと、美ら海展望台コースへと合流する。

石灰岩が浸食されて鋭く尖った、ピナクル地形「烏帽子岩」

 大石林山の石灰岩が雨水などによって浸食されたピナクル地形は「烏帽子岩」と名付けられ、奇岩の数々を間近で観察できる。

トレッキングコースの途中にはさまざまな奇石が姿を現す

 言い伝えのある岩も多く点在。お気に入りを見つけるのも楽しいだろう。

■沖縄本島最北端の辺戸岬を望む

美ら海展望台から沖縄本島最北端の辺戸岬を望む

 大石林山の頂上付近の展望台からは、沖縄本島最北端の辺戸岬(へどみさき)や、広々とした美ら海が眼下に広がる。天気のよい日には、鹿児島県の与論島まで見える眺めのよさもウリの一つ。