■「雨パターン」の狙い方

 先述した通り雨が降ると川が増水し、シーバスは流されて追いかけやすくなった小魚めがけて大胆な捕食行動に出る。そのため、シーバスの雨パターンではまず河川、および河口を狙ってみよう。

 ルアーの種類としては、「ミノー」「バイブレーション」がおすすめ。いずれも強い波動を出せるルアーで、濁りのなかでもシーバスにアピールできる。また、カラーは濁りでも視認しやすい「チャート」「ゴールド」を選択しよう。

雨パターンで効果的なミノーとバイブレーション(写真:山下洋太)

 釣り方としては、リールを一定速度で巻くタダ巻きはもちろん、ミノーではドリフトも効果的。ドリフトとは、流れに乗せてルアーを漂わせる操作方法だ。ラインを張りすぎず、緩めすぎずのテンションを維持しながらリールを巻くと、効果的なドリフトになる。雨パターンでは特にこのドリフトに釣果が出やすいので、ぜひとも試してほしい。

■「雨パターン」での注意点

 雨パターンでシーバスを狙うときには、急な増水に注意したい。雨が降っているときには足元が滑りやすくなるため、滑りにくいシューズの用意も忘れずに。雨中・雨後は低気圧であることが多く、海が荒れやすく、波も高くなることが多いため、危険が伴う場合には釣りをやめることも必要だ。雨後のタイミングで釣り場を訪れる際も同様、増水した河川や河口は濁りで水深がわかりづらいため、初めて訪れる釣り場では特に慎重な行動をとってほしい。安心・安全第一で、雨パターンのシーバス釣りを楽しんでもらいたい。