自転車イベントでたびたび使用される「デスライド」。正確な定義は存在しないが、アップダウンがとてつもなく多く、走行距離が途方もなく長いライドを表現するときに使う言葉となっている。

 今回は特に高い脚力と、十分な事前準備が必要不可欠なライドを3つ紹介する。

■長距離自転車イベント「ブルベ」

 ブルベとはフランス語で「認定」を意味する。参加費用は1500~2000円で、制限時間内に決められたルートを走破するライドのことだ。走破する距離は最短で「200kmを12時間30分」、最長は「1200kmを90時間以内」で走破するから驚きだ。

「ブルベ」を完走すると、距離が記録されたメダルを買うことができる(写真:たのけん)

 数百キロという距離を見ると途方もなく感じるが、平均速度約20km/hをキープできれば、休憩込みで十分ゴールを狙うことができる。

 また、同じ距離でも平坦が多いコースに出走すれば、更に完走の可能性を上げることができる。

 参加条件として「20歳以上」「自転車保険必須」「距離に応じたライトの個数やその他装備」といったことが定められているので、参加する場合は事前にレギュレーションを確認しよう。

 距離が短く、登りが少ない初心者向けのルートは、人気が高いためすぐに定員に達してしまう場合もある。参加を検討している場合は、受付開始時間にすぐにエントリーしよう。

 以前、筆者は出場した宇都宮がスタート&ゴールの600kmブルベ「宇都宮-新潟-群馬-宇都宮」で大変な思いをした経験がある。ゴールまで残り150km地点で雨が降ってきてしまい、低体温症になってしまったのだ。季節が11月だったため日中でも気温が低く、ゴール後は震える体を1秒でも早く温めるべく、健康ランドに直行したのを今でも覚えている。

 今となってはいい思い出として話せるが、走っている最中は早く帰ることだけを考えていた。このことを教訓にして、現在は天気や装備の事前準備をしっかりと行っている。