■自己完結ライドの極み「キャノンボール」

 「東京の日本橋~大阪の梅田新道」の道のり約500kmを24時間以内に走破するライド。名前の由来は、ジャッキー・チェン主演の北米大陸横断の非合法カーレース映画から来ている。

 スタートは東京、大阪のどちらからでもよく、開始時間も自由。当然ながら参加費用も必要なく、達成条件は「24時間以内に走りきる」だけである。

 王道ルートは国道1号線だが、途中で自転車走行が禁止されている区間があり、迂回する必要がある。最近はネットの猛者による研究から、さまざまなルートが存在するため、出走の際は検索してみるのもいいかもしれない。

 達成に求められる平均速度は約25km/hだが、これは休憩時間や信号での停止時間を含まない速度。それらを踏まえると、28km~30kmで走る脚力が必要になってくるので、注意が必要だ。

■驚異の獲得標高ライド「The PEAKS」

 「日本最強の山岳ロングライドイベント」とうたっている、山岳しかないライドだ。開催するコースで差があるが、獲得標高は約5000m前後。

 目安として、富士ヒルクライムで使用される「富士スバルライン」は獲得標高1255m。獲得標高5000mで考えると、約4回登る計算となる。 

 筆者は「The PEAKS」未出走だが、それに近い富士山の3つの登り口を登るライドを走ったことがある。獲得標高5500m、13時間で走ったが、走行後には2日間も筋肉痛に悩まされるほど過酷なライドだった。

 「The PEAKS」のおもしろいポイントは、出走時間を遅くするとエントリー費が割引される「変態割エントリー」があることだ。通常の参加費1万6000円が割引後には1万2000円になる場合もある。

 自ら制限時間を短くすることで、達成ギリギリを攻められるのも、このイベントの醍醐味と言っていいだろう。