北海道にはアイヌ語由来の難読地名の地域が点在する。初めて見たときに、読み方がわからず困ったという経験がある人も多いのではないだろうか。

 本記事では、アウトドアや旅行好きなら知っておきたい3つの難読地名とその地域の特徴を紹介する。

■音威子府村

音威子府村の名産は「そば」(写真:glocalhokkaido
音威子府村の「そば」の色は黒く香り高い風味が特徴(写真:glocalhokkaido
「音威子府そば」は道の駅などでも購入可能(画像提供:音威子府村観光協会)

 音威子府村は北海道北部の内陸に位置する、道内で最も人口の少ない村。音威子府(読み方:おといねっぷ)の語源は、アイヌ語で「濁りたる泥川」「標木の堆積する川口」「切れ曲がる川尻」を意味する。

 豊かな森林資源のある豪雪地帯で、音威富士(おといふじ)スキー場ではスノーボードやスキーが楽しめる。音威子府村の名産は「そば」。そばがらを使用した、黒い色合いの強い風味が特徴。そば好きには一度は食べてほしい一品だ。

●基本情報

施設名:道の駅おといねっぷ
住所: 中川郡音威子府村字音威子府155番地
営業時間:9:30〜17:00(4月から9月)9:30〜16:00(10月から3月)

■興部町

興部町の食が集結するおこっぺ物産館(画像提供:おこっぺ町観光協会)
興部町の特産品のひとつはチーズ(画像提供:おこっぺ町観光協会)
さるる海水浴場では美しいオホーツク海が満喫できる(画像提供:おこっぺ町観光協会)

 興部(読み方:おこっぺ)は、アイヌ語で「川尻の合流しているところ」を意味する「オウコッペ」が由来。チーズやソフトクリームなどの乳製品やサケ、マスなどの海産物が楽しめる。チーズはチーズ工房アドナイや、冨田ファームなどの事業者によって、多様な種類が生産されている。

 さるる海水浴場は、夏には多くの人で賑わう人気のスポット。テントサイトやシャワールーム、炊事場があり、家族連れでも利用しやすい。興部町は美しいオホーツク海で自然と食が満喫できる、アウトドア好きにおすすめの町だ。

●基本情報

施設名:さるる海水浴場
住所: 北海道紋別郡興部町沙留汐見町
開設期間:7月16日〜8月21日

■倶知安町

スノーリゾートニセコは国内外からスキーヤー、スノーボーダーが集まる人気のエリア(写真:glocalhokkaido
羊蹄山やニセコアンヌプリでは登山やトレッキングが楽しめる(画像提供:倶知安観光案内所)
山々に囲まれた美しい自然の中で、サイクリング体験ができる(画像提供:倶知安観光案内所)

 倶知安町は札幌市から西側へ車で約2時間でアクセスできる町。倶知安(読み方:くっちゃん)は、アイヌ語で「くだのようなところを流れ出るところ」を意味する「クッシャニ」が語源。羊蹄山のふもとにある美しい景観が楽しめる町だ。

 ニセコHANAZONOリゾート、ニセコ東急グラン・ヒラフ、ニセコビレッジスキーリゾート、ニセコアンヌプリ国際スキー場の4つのスキー場からなるニセコユナイテッドは、外国人観光客からも人気のスノーリゾート。上質なパウダースノーは、ウィンタースポーツを楽しむ人々を魅了している。周辺にはコテージやホテルなどの宿泊施設も充実しており、長期間の滞在にもおすすめだ。冬だけでなく、夏にはサイクリングや登山、ラフティングも楽しめる。

 北海道はアウトドア好きには聖地とも呼べる、自然溢れる地域が溢れている。北海道を訪れる際には、本記事で紹介した音威子府村、興部町、倶知安町に足を運んでみてはいかがだろうか。