■電気式のランタンと同じように扱ってはいけない!

 初心者キャンパーは、危険性が少なく持ち運びやすい、電気式のランタンをよく使う傾向にある。手元に光が無いときにすぐに、さまざまな場所に置いたり掛けたりできるため、「ランタンは掛けたりどこにでも置けるものだ」と考える人は多い。

 自分もキャンプを始めたての頃は、特に深く考えずにランタンをさまざまな所に掛けていた。

電気式のランタンは、タープとポールの接合部にかけることができる……が(写真:shou.outbreak

 キャンプにも慣れてきたので、オイルランタンデビューをしようと思い立ち、オイルランタンを初めて使った日に悲劇は起きた。

 ランタンをずっと地面に置いていても手元が良く見えないので、オイルランタンの取っ手を持ち、タープとポールを繋いでいる所に掛けたのだ。

 しばらく料理を作っていると、「バサッ」という音とともにポールとタープが倒れた。

接合部分が溶け、「バサッ」という音とともに、オイルランタンが地面に落ちた(写真:shou.outbreak

 ロープの張りが緩かったのか?  と思い、ランタンを置きタープを見ると、ナイロンの紐部分が溶けていた。原因は明らか。ハリケーンランタンによってナイロンの紐が熱せられ、溶けてしまったのだ。

火の大きさにもよるが、オイルランタンはピンク部分が熱くなる(写真:shou.outbreak

 ハリケーンランタンは、火で熱した空気が上部から抜けるように作られている。ハリケーンランタンをタープとポールに掛ければ、上部にあたる接合部はもちろん高温になる。ハリケーンランタンをタープにかけるようなことは、絶対にしてはいけない。

■キャンプに慣れてき時期に大きな落とし穴がある

オイルランタンの誤った使用方法は事故につながるので、要注意(写真:shou.outbreak

 キャンプを行ううえで、「火」というのは癒し効果をもたらし、キャンプのムードを盛り上げる重要な要素だ。それと同時に「火」は、危険と隣り合わせの恐ろしいものでもある。

 電気化されたキャンプギアには、火を使っていたギアの形を模したものが多く、ランタンはその代表例だろう。

 しかし、電気化されたギアと同じ使い方を、火を使うギアでしてしまうと、大事故に繋がりかねない。キャンプに慣れてきた頃に大きな落とし穴はあるもの。火器は細心の注意をして利用しよう。