この冬は冷え込みが厳しい分、雪に恵まれスノースポーツを楽しむにはもってこいのシーズンだ。スキーやスノーボードはなにかとコストもかかるし、練習も必要だ。家族で楽しむには少々敷居が高い……。旅行のついでに、せっかくなら雪の上で遊びたい! 子どもたちにも“冒険”気分を味あわせたい! ちょっとだけ準備を頑張れば楽しめる雪上の遊び、それが“スノートレイル”だ。
本格的な道具や知識や経験がなくても、子連れでも手軽に雪上散歩ができる場所を紹介しよう!
■神秘的な巨木の並木道! 戸隠神社・奥社参道
爽やかな日差しを受ける新緑のトレイルや、色とりどりの落葉舞い散る紅葉の古道。1年を通して全国から多くの人が訪れる「戸隠」。雪に覆われて神秘的な雰囲気が漂う戸隠の道をお散歩気分で歩いてみよう。
急峻で岩と雪のコントラストが際立つ戸隠山。そのすそ野にある「奥社」は、アマテラスオオミカミの伝説で有名な「岩戸伝説」にまつわる霊山であり神域でもある。入口の駐車場に車を停めてすぐ、大鳥居が迎えてくれる。あたり一面の銀世界の中で、まるでどこか異界への入り口のような、凛とした雰囲気が素敵だ。
参拝者が多いので雪は踏みしめられて歩きやすい。滑りにくいスノーブーツや防寒長靴で十分対応可能だが、大雪の日や雪が締まりすぎてアイスバーンになってしまうこともあるので、スノーシューや滑り止めがあると安心だ。
真っ白い雪景色の静かな参道を歩いていくと20分ほどで、狛犬に守られた赤い門「隋神門」に到着だ。ここからは樹齢400年を超える見事な杉の巨木の参道が続く。冷たい雪と風の中で、それでも空に向かって逞しく伸びていく様子にどこかほっとする暖かさと、キリっと身が引き締まるような空気が感じられる。
杉並木が終わると傾斜が急になり足元が悪くなる。奥社は冬は大事に冬囲いされ参拝は出来ないが、ここはパワースポットでも有名なところだ。近くで手を合わせるだけでもヨシとしておこう。ちなみに奥社は、“開運”、“心願成就”、“五穀豊穣”、“スポーツ必勝”のご利益があるらしい。帰りは来た道を引き返す。時間に余裕があれば隋神門から西へ30分ほど歩くと、戸隠山がよく見える「鏡池」がある。途中にお稲荷さんもあったりしておすすめの道だ。
奥社参道の杉並木は晴れの日もいいけれど、冬は雪の日のほうがむしろ雰囲気があって素敵だ。道がしっかりしているので、少々の吹雪でも安心して楽しむことができる。